ハート型のフィナンシェ
フィナンシェ=financier(仏語)
金融家やお金持ちの意味ですが、フィナンシェ型が長方形、その形が金塊のようなのです。
120年ほど前、パリの証券取引所近くの通りで店を構えた菓子職人が、背広を汚さず、すばやく食べられるようにと考案したとの説が有力だとか。
また焦がしバターのリッチな風味と黄金色の焼き色がそうさせているようにも思います。
ふんわりというよりはしっかりした
コーヒーか、紅茶も強めの味が合うかな。
台形のフィナンシャ型が見当たらず、ハート型にしました。
マドレーヌと間違う方もいるのですが、材料や作り方が違いますね。
食感としてはマドレーヌの方がふんわりケーキっぽいですね。
まずは、レシピを。
📝フィナンシェ(6個分)
・無塩バター 50g
・卵白 2個(約50g)
・アーモンドパウダー 30g
・薄力粉 20g
・砂糖 40g
・はちみつ 10g
型にバターを塗っておく。
オーブンは180度(焼き色を濃くしたい場合は200度)にセットしておく。
粉類(アーモンドパウダー・薄力粉・砂糖)は合わせてふるっておく。
①焦がしバターを作る。小鍋にバターを入れ火にかけ泡だちブラウンカラーになったら火を止め、それ以上焦げないように濡れ布巾やボウルに入れた水を鍋に当て冷ます。
②ボウルに卵白を入れ、コシを切るように泡立て器を直線に動かしほぐしていく。ほぐれたら粉類を少しずつ加え混ぜ合わせていく。そのあとはちみつも加え混ぜ合わせる。(はちみつが硬いときは温めて柔らかくしましょう)
③焦がしバターを茶こしに通しながら②のボウルに少しずつ入れ混ぜ込んでいく。焦がし具合にもよりますが、鍋の底の茶色くなったものがったら入れないようにする。
④型に8分目ほど生地を入れ、オーブンに入れ15分ほど焼く。
焼きあがったら、型から外し冷ます。
マドレーヌ=madeleineもフランスのお菓子。
1755年、ロレーヌ公スタニスラスのためにコメルシの女性、マドレーヌ・ポルミエが、スタニスラスの館の料理長とパティシエが喧嘩して館を出て行った時、召使をしていたマドレーヌがありあわせの材料と厨房にあったホタテの貝殻を使って祖母から教わった菓子を作ったというお話など、諸説あります。パウンドケーキ(カトルカール)などと同じバター・粉・砂糖・卵が同量でできたものレシピは違いますが。
作り方はフィナンシェと同じですが、フィナンシェと違うのは材料。
卵は全卵。粉は薄力粉のみでアーモンドパウダーは使いません(使う人もいますが基本はなし)。溶かしバターは使いますが、焦がさない。香りづけにレモンの皮を入れたり。そして何よりベーキングパウダーで膨らませます。
型も、ホタテの貝殻で焼いたことから、シェル型・貝の形を模したものがマドレーヌの型になります。
昔ながらのお菓子屋さんだと菊の花のような型でマドレーヌが焼かれていますが、これはパン・ド・ジェーヌというお菓子が日本に伝わった際にマドレーヌと混同されたからと言われていますね。