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konaco

ノーベル化学賞のお話 ✦ 2021

2021.10.13 04:16

レジンと天然石で作る新しいレジンアクセサリー

レジェムストーンアクセサリー作家&講師の

konaco 田村友莉子です!


夏が過ぎ、涼しくなってきましたね。


食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋

そして「ノーベル賞の秋」です!

(物理学賞、化学賞、生理学賞、文学賞、経済学賞のみ。平和賞を除く)


毎年10月に、スウェーデンの首都ストックホルムにて受賞者の発表が行われます。


今年も、先週10/6に化学賞の発表がありましたね。


2021年の受賞は

ドイツのマックス・プランク研究所のベンジャミン・リスト氏と

アメリカのプリンストン大学のデビッド・マクミラン氏


有機触媒の分野の研究で大きな貢献をしたお二人だそうです!


ご受章、おめでとうございます!!


***


皆さんは、「有機触媒」ってご存じですか?


触媒というのは、化学反応の手助けをするもののことです。


触媒があることで、化学反応が始まったり、反応スピードが速くなったりするのです。



実は、樹脂を硬める(反応させる)時にも「有機触媒」が使われています✦


クラフトレジンの中にも「有機触媒」が配合されていますよ~^^


クラフトレジンの中には色々な物質が配合されていて、そのひとつが「開始剤」という「触媒」です。


UV-LEDレジンは光が当たることで化学反応が始まりますが、開始剤が入っていることでよりスムーズに、素早く、硬化反応が進んでいきます♡


***


ここからは、私の学生時代のお話。

私は大学院時代に、化学の研究室に所属していて

ポリエチレン樹脂を作るための「有機触媒」を開発していました。


触媒があることで化学反応が始まったり

触媒の化合物の構造を変えることで、生成する樹脂の構造をコントロールすることまでできるんですよ♪


樹脂の構造をコントロールすることで

例えば

硬い・柔らかい

透明・不透明

水に溶けない・水に溶ける

など、樹脂材料に色々な性質を持たせることができます!!



学生時代、ノーベル化学賞発表の日は研究室の全員がそわそわ、夕方の発表時はみんなで盛り上がっていたのを思い出します。


***


日本では、日本人がノーベル賞を受賞した時しか詳しくは報道されませんが

今年のノーベル化学賞を機に、「有機触媒」に興味を持たれる方がいらっしゃったら嬉しいです。


科学技術の研究に国境はありません!


実は私たちの生活に身近な「有機触媒」なんです^^



今日はノーベル賞のタイミングなので、少し化学のお話をしてみました。


最後までお読みいただきありがとうございます✦