赤ら顔の要因と対策
【心臓と顔色の関係】
東洋医学でいう五臓の「心」の主な働きは、血管を通して血液を全身に循環させると考えられている。現代医学でも、心臓は血液循環をおこすための器官とされている。人体が生存する間、心臓は止まることなく跳動して、断えず静脈から送り込まれる血液を一定の圧力で動脈血管へと送り出して血液循環を推動しているのであるが、これと東洋医学で表現する「心は血脈を主る」といった認識とはほとんど一致しており、現代医学の循環器系は「心」が支配していることを説明しているといってよい。
心と血脈の異常は顔色にあらわれるといわれている。所見で顔面紅潮があらわれた場合は、心臓と血管の病証を考慮しなければならない。
【赤ら顔の病証の特徴】
栄養満点の血液が心臓からスムーズに送り出され全身をくまなくめぐっていれば、頬がほんのり赤く、皮膚は光沢がある。
赤ら顔の反応は基本的には心臓の働きが過剰になっていることを指している。
心臓の働きが過剰になるのは、体の中にこもった熱が原因といわれている。ヒトの体は熱がこもると血液の濃度は濃くなってドロドロになり流れにいくい状態になる。そのため心臓はドロドロした流れにくい血液を全身に運ぶためにフル回転することになり、オーバーヒートしやすくなる。
さらに女性は月経、妊娠、出産等の繰り返しにより次第に骨盤内蔵器を中心に血液の粘度が高くなる。粘度の高い状態の血液は全身の血行動態の異常が生じるだけでなく、自律神経の失調を引き起こし更年期障害の大きな原因のひとつになっている。この場合、血液が顔に上がって充血するため顔色は赤暗色を帯びる。
比較的体力があるタイプの方は熱をしずめる養生を、一方体力が弱いタイプの方は熱を発散させる養生がおすすめである。
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