米テスラの時価総額、フォードを抜く GMも視野に
2017.04.04 22:15
米電気自動車(EV)メーカー、テスラの時価総額が米国2位の自動車大手フォード・モーターを上回り、首位の同ゼネラル・モーターズ(GM)に迫っている。
テスラが2日に発表した2017年1~3月期の販売統計は、スポーツセダンの「モデルS」、スポーツ用多目的車(SUV)の「モデルX」とも予想を上回った。これを受けて同社の株価は3日、6%上昇して過去最高を記録。時価総額は約480億ドル(約5兆3000億円)に達した。
一方、フォードは3月の売り上げが振るわず、株価が3%下落。時価総額450億ドルと、テスラに逆転された。
GMも売り上げの伸びが予想を下回り、在庫が増加したとの発表を受けて、株価が4%下落、時価総額は508億ドルとなった。
テスラはさらに、時価総額約540億ドルのホンダも視野に入れる勢いを示している。
テスラの1~3月期の出荷台数は計2万5000台だった。フォードが米国だけで61万7000台を超え、GMも乗用車とトラック合わせて69万台に上るのに比べると、はるかに少ない数字だ。
また同社は今年、四半期単位と通年のいずれも赤字が続くと予想される。
それでもなお、今年発売を予定している量産型セダン「モデル3」への期待が大きく、株価の上昇につながっているようだ。
世界の自動車メーカーではGMの上に時価総額約700億ドルの独フォルクスワーゲン(VW)があり、トップには同約1600億ドルのトヨタ自動車が君臨している。
だがテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は2年前、将来の目標をさらに高く掲げ、米アップルと同等の時価総額を目指すと表明していた。アップルの時価総額は当時で7000億ドル、現在は約7500億ドルに上っている。