ブライダルビデオカメラマンについて思う
昨年ブライダル映像制作会社を辞めた私、
今はフリーの映像制作者を名乗っていますが。
それは自分がカメラマンと名乗りにくい言い訳でもあります。
映像はそれぞれのエキスパートによる共同制作
映像制作は一言に言っても演出、撮影、編集、音響、と広く見積っても多彩な専門家達がそれぞれの仕事をこなしているわけなのですが、
もっと言うと、演出補佐にアシスタントディレクターがいたり、撮影もカメラマンに音声さん、VEさん、照明技術さん•••
一言映像制作と言っても、それはそれは色んな人達の合作なのです。
自分の専門分野は何か?
私は元々カメラマンを目指して撮影部隊にいましたが、その後ブライダル映像制作会社に転職したため、
上記にあげたような専門性の高いジャンルからはみ出てしまった感じがあります。
ブライダルの映像は、撮影から、編集、完成までを、
2、3人、時には1人で全て完結することが多かったのですが。
これは時に演出、撮影、編集、音響それら全てを、一手に引き受けているとも言えます。
とても広く、しかし、とても浅く映像制作に関わっている感じです。
この背景には映像機材の低価格化、高性能化があることは確かです。
では私の専門分野はなんでしょうか?
はっきりとコレの専門家ですと言えなくなってしまったのが今の私です。
ブライダルビデオカメラマンはカメラマンを名乗れない?
さて雲行きが怪しくなってまいりました。
昨年はブライダルカメラマンと名乗っていたのですが、
ブライダルカメラマンは、婚礼以外でカメラマンを名乗れないのでしょうか?
そもそもカメラマンという言葉には色んな意味が込められていることが厄介です。
カメラマン=カメラを操作して映像を撮る人。
…という訳ではなく、撮影現場の指揮者、撮影監督であると、私は先輩方から教わってきました。
そう言う意味では、私はカメラマンとは言えない存在です。
しかしながら、世の中、上記のような意味のカメラマンばかりではありません。
スポーツやライブ映像を専門に撮る場合は、複数のカメラマンが一斉に撮影することが多く、全員が指揮者、撮影監督という感じではない気がします。
カメラマンの定義
ここまで書いて、もう頭が混乱して来ました。
カメラマンってなんでしょうか。
Wikipediaで調べると下記のように出て来ました。
- カメラマン(英: Cameraman)は広義には写真・映画・テレビ・ホームビデオなど様々なメディアにおいてプロ・アマ問わず撮影を行う人物。ビデオグラファー(英: Videographer)とも呼ばれる。
- 狭義には前述の中で撮影を職業としている人物。撮影技師。映画撮影においてのみカメラを操る役職はシネマトグラファー(英: Cinematographer)という。とくに写真を撮影する人については写真家も参照。
- ディレクターやプロデューサーなどの演出畑の役職とは一線を画し、技術系職種に分類される。当然、現場の指揮権を握る演出家陣がフレーミングを支持する(ドラマ撮影やCM撮影にて顕著)が、演出家に画の構成・色彩などを助言し適切な補正を行う。カメラマンを中心に照明班・音声班などが総合的に動き、高度な技術的アプローチによって現場の環境を作りだす。
少し読んだだけでも色んな意味があるようです。
社会人になって直ぐの頃、どうしたらカメラマンになれますか?と先輩に聞いたことがあります。
その方は、「カメラマンは資格のいらない職業だから、自分でカメラマンを名乗れば、その日からカメラマンだ。」と言っていました。
別の方は「10年修行したら名乗れる」とも…
それから数年、まだまだカメラマンを名乗れない自分がいます。
ブライダルビデオカメラマンは一つの独立したジャンル
ブライダルカメラマンに限ったことではなく、
カメラを使って仕事をされている方々は、スポーツカメラマン、報道ビデオカメラマンなど、
それぞれ全く別の職業と考えれば、わかりやすいと思います。
人それぞれの経験によって、色んなジャンルを撮れる人もいれば、一つのジャンルを突き詰めている人もいる。
そう言うことでしょうか。
結婚式を撮影して、その場面の感動を保存したい。
ブライダルカメラマンという仕事は本当に素晴らしい仕事だと感じています。
経験をもっと積みたい
残念ながら、あらゆるジャンルを網羅し、いかなる現場でも責任者を名乗れる。
そういう意味でのカメマンには、まだまだ先が長そうです。
迷走していますが、
自分の思うカメマンという人になるためには、もっともっと多くのジャンルの撮影を経験する必要があります。そして映像という物に多方面から向き合っていきたいと思っています。
できれば、自分の想いで映像作品を作りたいとも。
この気持ち消化するまでは、これからも映像を作り続けるしかないようです。