10月の詩屑結び 「ドレミ」
「ドレミ」
今朝 目が覚めると
音楽がぐるぐる頭の中を回っている
もしかしたらまだ 目覚めていない
馬鹿みたいなこと
この写真にも少しくらい
知らないことが写っていたらいい
例えば
ドレミファソラシドの
「ラ」
秋晴れに相応しい
この珈琲は
ラ!
コーヒードーナツ・エンドレスリピート!
秋になるとこの町は
どこかから おうえん が きこえてくる
フレー フレッフレー!
わちゃわちゃ
わくわく
よーい、ドン!
ハチャメチャ
ドキドキ
エイエイオー!
それっそれっそれーーー!
イエーイ!イエーイ!
パチパチパチパチ
ハッピーバンザイ
はじめてちいさな
うんどうかい
・・・少し遠くへお出かけしたいと思いませんか
(もう長いこと旅していません)
頑張るのではなく
ありのままを受け入れる
理解じゃなく
納得じゃなく
ただ受け入れる
地面には事件が染み込んでいる
何層にも重なって
足の下にあります
私も小さな事件です
2ヶ月間治療しても
痛みが取れない歯を
ついに次回は抜くことになった
抜いたらもう生えてこない
永久歯とのお別れはつらい
だけど…歳を重ねるって
一つずつ手放すことかもなぁ…
体のあちこち順番にガタがきて
落ち込む心も整理したくて
なんとか執着を手放していく
簡単じゃないけど
歯1本分ぐらいは熟した気がする自分が
いっそう愛おしくなった日
ヨシヨシ
素敵な気づきだよ
指先では 生命力が 野生に帰ろうとする
ツメを切らなきゃ
たぶんこれは
ドレミファソラシドの
「ミ」
夕方、海の方を眺めたら、
ピンク色の空と細い雲が流れていた…美しい夕日。
久しぶりに焼き芋を買う。
なんだかドキドキしながら、
包丁で切ってみたら、
ホクホクの秋の色でした…
カサカサと窓の外から、秋の音。
いろんな葉っぱのいろんな色が
素敵だなあ…
ミ!
貰ったミニカーにセロハンテープが貼られている。ミニカーのボンネットが開かないようにテープで貼られていたようだ。劣化していて粘着力はもう無い。カラカラに乾いて朽ちたセロハンテープは時を経たのを感じさせ、誰かが子を想って貼ったのだろうと思うと想いだけは時が経っても朽ちないんだな。と、夕日に照らされながら思った。我が子は今、セロハンテープに手をかけて剥がそうとしている。
どうか想いも受け取ってね。
・・・
こほん こほん
けほ けほ
風邪?
奇遇だね、私も風邪っぽいの。
えっ?ブルーな気持ちも楽しめ?
“多分”必要、って…笑
誰かに見せることを想定せず切り取っていた
憂鬱なのに美しい今日の月を
私は向こう側のその人に送信する
受信する
傘を逆さに持って流れ星が落ちてきたところを捕まえよう
パチパチパチパチ
遠い空からの声援
病室の窓から眺める秋の空
三日月と宵の明星
この町は夕方になると
どこかから影がのびてくる
秋の影は高く高くのびて
だんだん夜にまざっていくね
なかなかわるくないね
えちぜんにあったのはおおきなすべりだい。
おとなはたかみからみてるけど、
ぼくはみえないからないちゃった。
えちぜん、
あおがいっぱい。
人もいっぱい。
かわいいといってくれるひともいた。
なかなかわるくないね。
ぼく、
ねむいからねるね。
おやすみ。