Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

空の欠片

No.0581

2021.10.23 08:30

『夕方浪漫』

遺構にも近いよな

古い火の見櫓の

長い影が路地に伸びる


吹き抜ける風は

早くも晩秋の

匂いがしてた


色付く夕陽が

心の奥に響いてしまって

涙止まらなくなったなら


ときには

遠い過去を思い出し

懐かしんでやっていい


通り過ぎた

いくつもの季節


夕方の浪漫に

揺蕩って


いつまでもいつまでも

揺れている


《Newly written》