Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

お子さん達の成長を知る。

2017.04.15 09:30

皆さんこんにちは。

今日は日々の活動の中でスタッフが感じたお子さん達の成長の場面をご紹介したいと思います。


発達障害の中には、頭では分かっていても身体が勝手に動いてしまう・・・いわゆる「多動」の傾向が強いお子さん達がいます。

Kidsテラスに通ってくれているお子さん達もいらっしゃいます。


新学期になり、進級してクラスが変わったお子さん、新しい環境となる中学校へ入学されたお子さん。

この季節はどこか気持ちが高まり、ソワソワする。そんな季節かも知れません。

慣れない学校の環境や、クラスメイトとの関係、担任の先生との関係。

様々な事が変化する発達障害のお子さん達にはいわゆる「パニック起こし放題」の時期かもw


先日、こんなやり取りがありました。

あるお子さんが学校から帰ってきました。

この4月から新しい環境に変わって、気持ちも身体もガッチガチに緊張して、「ちょんっ」とつついたら風船みたいに割れちゃうんじゃないかって表情でした。


「学校どう?」

と聞くと、

「う~ん、楽しいけど、慣れないから緊張する!」

と。

僕はまだ、このお子さんとの関係性は1年未満の浅いものだと思っています。

しかし、ここで、このA君の「成長」を感じたのです。

これは、毎週、お迎えに行かせて貰っているから分かる事だと思います。

半年前のA君は上記の様な質問をしても

「知らねっ」

「教えない」ナドナドw


本当の気持ちを聞き出す事すら出来ませんでした。

それが、こんなにスムーズです。

ビックリしました。


関係性もあるかも知れないけれど、やはり、環境の変化、時間の経過で彼らの成長は確実に訪れる。

そこを支援者として見逃すことの無いように何気ないやり取りも大切にしていこう。

こう思わされた出来事でした。


また違うケースでは、中学校から施設に戻るとB君は制服から私服に着替える(強制ではないのですが・・・)事になり、その日もスタッフが着替える場所へ案内していました。

しかし、B君はそこから先に進みません。

しばらくすると座り込んでしまいました。


B君もまた、A君と同様、「新しい環境」への適応が難しい時期でした。

結局、その日はB君は着替える事なく、活動に参加する事もなく、座り込んでいました。


遠くから彼の姿を見ていたスタッフ。

帰りの会、送迎の案内の時間になり、そっとB君の隣に座りました。

スタッフはこう声を掛けました。


「今日は着替えをしないといけない事「頭」ではわかっていたんでしょ?」


すると、B君。

「え?」

今まで、俯いていた顔をスタッフに向け、少し驚いた声で応えてくれました。

スタッフはこう続けました。


「頭では分かっているのに体が動かないから困ってたんじゃない?」


スタッフを見つめながらB君は不思議そうに


「なんでわかったの?」


と聞いてくれました。


答えは簡単です。

ずっと僕達はB君を「観てきた」から。


「自分の身体と頭のコントロールが上手く行かずにいる。」


幼い頃に多動の傾向があった発達障害の方から伺った言葉です。

「ラジコンのコントローラーは握っているのに

いくらやっても動かない。

それどころか、自分の思っている方向とは逆の動きをしてしまう。

分かっているのに動かせない。

それでも、周りの大人に怒られるからね。と。


「頭では」分かっている。

でも、身体は違うことをして怒られる。


だからやりたくないんだよ。

いうこと聞かないんだもん。」


これ、凄いわかりやすいなって思っています。

この話を伺ってから、多動の傾向があるお子さん達には少なからず同じ様な経験があるのかなって思っています。


今回ご紹介したケースは支援者とお子さん達のほんの1部分です。


放課後等デイサービスでは毎日色々なドラマがあります。

これからもお子さん達の成長を見守って行きたいと思います。