南会津へアロマ旅【出会い編】
福島の人たちは、みんな親切だったなあー。
そして、世の中ってほんといろんな人がいるなー。おもしろいなー。
やっぱり人との出会いがいちばんわくわくする!
というわけで番外編として、今回出会った人たちを、思い出した順に覚書き。
名前は知らないままの方ばかりなので、勝手にネーミングしちゃいました😅
●「アロマの資格がんばってとってね」さん
一人旅で何が楽しいかって、同じく一人で参加してる人同志、仲良くなれること。
今回もいろんな「ひとり参加さん」がおられたんですが、なんとなく隣になった女性(30代ぐらい、今は無職)といろいろお話ししました。
アロマ蒸留ツアーなだけに、やっぱりアロマに興味がある人で、これから資格をとってできたら仕事につなげてみたい、でも自信がない。。と、まるで昔の私のようなことを言っていてすごく共感しちゃいました。
「とにかくやってみて!やる気さえあれば、なんとかなるから」
一応先輩としてアドバイスらしきことを伝えたんですが、どうかなー。少しは背中を押せたかな。
またどこかのアロマイベントでばったり再会できるといいな。
●「なかよし?夫婦」さん
ご夫婦で参加されてた、お泊まり組のご年配の方。
旦那さんはとにかく奥さんが気になって気になってしょうがないようで、箸の上げ下ろしまで見届け、いちいち写真を撮り。
奥さんはやさしいんだけど、それをまあまあ面倒くさそうに受け流す、という笑
旦那さんはお酒が入ると話がとまらなくなり、私相手に弾丸トークがはじまり、うわあ。。と思ってたら奥さんがピシャリと釘を刺し、旦那さんこれまた素直に「はい」と口をつぐみ笑
お二人とも、気持ちいいのは何を見ても、褒める、よろこぶ、感心すること。
片方が何かやりすぎると、片方がさりげなくいさめ。
なんか上品な夫婦漫才を見てるよう。
なかよし夫婦にもいろんな形があるのねえ、と勉強になりました(なんの?笑)
●「元妻思い」さん
お泊まり組の男性。(40代ぐらい)
なんていう髪型なんだろ。サイドは刈り上げ、後ろに小さく結んだ髪の束がひとすじ。
現れたのはワークショップも終わった夕方ごろで、こちらに向かう途中に車が故障して代車の手配をしたりしてるまに一日が終わってしまったのだそう。
お話を聞いていると、自宅に小さな蒸留装置があるのだけど物足りなくて本物が見たくてはるばる鎌倉から車を飛ばしたのに、蒸留所見学が終わってから到着するなんて
気の毒すぎる。。。
不平のひとつもこぼすかと思えば
「ほんとに残念。でもこれも何か意味があることなんでしょうね」
そんなふうにとらえて、さらっと言えちゃうところが素敵。
なんでも突き詰めるタイプの方のようで、とにかく物知り、いろんなことを体験し尽くしてらっしゃる感じ。
その方、朝になって透明の袋に白い粉をつめてみんなに配りだしたんです。
「あぶない粉じゃないだろうね」
なかよし夫婦のお父さんが思わず口走っちゃうほど、それは「それ」に見えたんですが😅、中身は麹をパウダー状にした粉なんだとか。
なんでも別れた奥さんが販売してるもので、宣伝のために出会った人にいつも配っているんですって。
「元妻と暮らす娘の幸せのためにもね」
と笑う、別れた妻思いさん。
ちょっと切なく、ほっこりさせられました。
●「確かに×4回」さん
イケメンなんです。
惚れっぽい私が、ついみとれてしまうほど🤣 しゅっとしてて、マスクごしでもかっこよさが滲み出てる。
この方もお泊まり組。(30代ぐらい)
都心でバーを経営されてるとかで、お酒にとにかく詳しい。
そして強い笑
見学中、とても熱心で蒸留家さんにもたくさん質問されてたんですが、相槌が特徴的で耳に残りました。
「確かに、確かに、確かに、確かに」
これをすごいスピードで言うんです。噛みもせず流暢に。
「確かに」を2回リピートする人はよくいますが、4回は今まで会ったことない!
それもけっこうな頻度で繰り返すので、ちょっとリズムが生まれて、しまいにはラッパーのようでなんだかこっちまで楽しくなってくる。
次はいつ言うかと、この方の「確かに」待ちをしてしまうという笑
私もどこかでチャンスがあれば、「確かに」を連発してみようと、今こっそり練習しています。
●「先生なのにシェフ」さん
夜のごはんを担当してくださったスタッフさん。(男性、20代ぐらい)
エプロン姿で一品ずつ丁寧に説明してくださって、みんなの進み具合を見ながらフルコースディナーのように次々と料理をつくってくださっていたので、てっきりどこかのお店のシェフと思っていたら
なんと本職は学校の先生。
教員免許をとったけど、レストランを出す夢があきらめきれなくて、今も先生をしながら料理修行中なんだとか。
すごいなー。
郷土料理へのこの情熱。
なんたって、エプロンの下は常に半袖シャツ!
私が寒くてダウンを着た朝も、気温一桁の外に出てもずーっと半袖。
ぜんぜん寒くないです。
と言いながら、ランチには冷たいざるそばをすする。
若いって、情熱って、すごい。
その夢、絶対かなえられると思います。
●「夜は酒豪」さん
お泊まりって、やっぱり隠れたその人らしさが垣間見えて、楽しいですね。
このアロマツアーを企画された会社の代表さん。
東京でキャリアを積まれたというだけあって、お話がとても理路整然としていて、すごく「きちんと」した印象。
「かしこそうだなー」と惚れ惚れして見てたんですが、夜はちょっと様子が違いました。
会津の秘蔵の日本酒を取り出し、ふるまってくださったんですが、お酒に強い男性陣がざわめきながらそれを楽しんでる間に、自分は「いつもの」といった感じでクセも度数も強いアルコール(名前忘れました。酒豪の間では有名らしいやつ)をどんとテーブルにおいて、飲み始めてるではないですか。
「うわ、これは本物の酒好きだわ」
ボトルを見て、男性陣が参ったといった感じで口々に言い、酒豪さんは理路整然とした口調のまま否定しつつ、でも「お酒と私」について滔滔と語りはじめるという笑
日本酒が尽きて、まだ飲み足りない男性陣は酒豪さんのマイボトルに手をだしはじめました。
「もっと日本酒用意しておけばよかったですね」
口走った酒豪さんの一言は、自分のための言葉だったに違いない笑
●「親切すぎる麺屋」さん
帰りの道の駅でのこと。
ランチで食べた新蕎麦が美味しかったので、どこかに新そばの生麺を売ってないか探し回っていました。
だって土産物屋で見つかる乾燥麺と、地元の麺屋さんの生麺じゃぜんぜん美味しさが違うに決まってる。
事前に聞いていたおすすめの道の駅は、スタッフさんいわく「一日中過ごせる」というほどだったのでさぞ規模が大きく、いろんなものを売ってるんだろなと大いに期待したんですが、何かの間違いか小さな農協?というぐらいのお店でがっくり。
生麺が見つかるまで帰れない!と、空港までの道のりは生麺探しの旅に。
道の駅を見つけては生麺を探してうろうろ。
そしてついに西郷という町の道の駅で、レジのおばちゃんから有力情報をゲットしました。
近くに生麺を売ってる「みもり製麺」という製麺所があるらしいのです。
レジには行列ができてるというのに、おばちゃん、なんて親切な。
地元の人が買いに行く製麺所。
もう間違いない。美味しい気配しかしません!
ナビにしたがって進むと、ほそーい、車一台がやっと通れる道の先に、ありました!みもり製麺の直売所。
こういうとき、せっかく行っても閉まってて、あーあ、ということが地方では多々ありますが、すでに先客のおじいちゃんが並んでて、やった!営業中
でも売り切れってこともある。。と用心してたら、新そばはもちろん、おじいちゃんが「美味いよ」と教えてくれたラーメンもありました。
しかも驚くほど安い!
特上そば5玉で800円ぐらい、ラーメンは5玉600円ぐらいってすごすぎませんか。
「どっちもください!」元気よく言って、でも持ち帰り時間を聞かれ、「大阪です!」と答えたときのおばちゃんの絶句した顔。。。
「うーん。。ラーメンはともかく、おそばはね、すごく足が早いの。夜に着くの? うーん。。。」
自慢のそばを美味しく食べてほしい、という思いで一生懸命なおばちゃんと、とにかく持ち帰りたいとごねる私。
けっきょくダメ元でいいから、と押し切り、保冷剤をつけてもらいました。
帰ってダメだったら、まあしょうがないや。
味が落ちてても、食べれんことはないやろ。
車に戻り、自分を納得させながらナビの再設定をしてると、さっきのおばちゃんが車の窓をたたいています。
「これ!あったの。一回しか使ってないから」
渡されたのは、保冷バッグ。
「えー!いいんですか」
お礼を言う間もなく、おばちゃんは風のようにお店に戻っていきました。
おばちゃんがいた窓の外には、稲穂が秋の陽に照らされて金色に揺れています。
ああ、なんていいとこなんだ。福島。
この親切、忘れない。ありがとう、ありがとう。
はたして、おそばは無事に持ち帰ることができ、さっそく食べた新そばの味は最高でした😊
こうして出会った人たちに、私はどんなふうに記憶されてるんだろう。
「大阪からはるばる来てたおばちゃん」
だけじゃなく、何かあったかいものを残せてたらいいな。
というわけで、番外編も最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。
こういうのはどんどん書ける笑
また良い旅がしたいです😊
お蕎麦屋さんの前で記念撮影。
誰がどの人か想像してみてください。