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yoyo

『映像研には手を出すな!』

2021.10.25 14:16

ラブライブの枠で映像研が始まったので昨日、百周遅れぐらいで観た。とても面白かった。


特に光の透ける窓をトレス台にして、みどりとツバメのイラストが重なり、そこからイメージの世界へ飛躍していくシーンは、一人で温めていたアニメ好きになった原体験が他の誰かのそれと重なった瞬間に起こる化学反応のワクワクドキドキを十二分に表現していて印象的だった。


あのシーンにおいて私たちが見ている画面は、みどりが解説した未来少年コナンの技術を模倣して描かれている完成形の未来で。みどりたちが抱えている過去、みどりたちが動いている劇中(現在)、私たちが見ている完成形の未来、それらが内側と外側を使って同時に一枚の画面の中に在る様は、その三点が紛れもなくつながっていること、そのつながりが上へ向かっていることを示していて、それこそ飛行体を手で押して乗り込んで、浮上していくような感覚を覚えた。

原体験を信じて、誰かと手をとりあえば完成形に近づける(そして飛び越えられる)ことを暗示していて、とても希望的だと思った。


あと光の透ける窓をトレス台にするという演出が、そこにあるものだけで、気持ちがあればアニメは作れるのだということを表していて、これがまた三人の「アニメづくり」の原体験になるのだなあという、原体験が原体験につながっていくリレーを描いているのもまた希望的だった。


すべての技術を1ミリもほかに譲ることなく「創作行為の肯定」に注ぎ込んでいて、観ていて元気がでた。