近代とキリスト教3ジュリービリアート
2021.10.26 11:39
ナポレオンが皇帝になった1804年の2月2日、フランスに後に聖人となるジュリー=ビリアート(ビリヤール)らによって、貧しい子供達に教育をするナミュール・ノートルダム修道女会が誕生した。ジュリー=ビリアートは革命前の1751年に生まれている。家は大地主だったが、家運は傾いていた。
家は67年に財産を失い、74年に精神的理由からジュリーは、身体が不自由になったが、明るく家を手伝った。81年30歳のとき、村を伝染病が襲い、その治療が失敗してジュリーは身体が動かせなくなる。しかし彼女は、慕ってくる村の子供達に聖書やいろいろなことを教えていた。
1789年に革命が起き、ジュリーは貴婦人の別荘に逃げたが、宣誓を拒否した神父を匿っているとして襲われかけ、住所を転々とした。その中で、ジュリーは、夢でシスターから修道会を作ることになると言われたという。99年にベタンクールに移り、そこで神父や仲間達と、貧しい子供を教え始める。
04年、教会が復活して帰ってきた人たちの指導も始めた。彼女に感動したアンファンタン神父が共に祈り、「マザー深い信仰があるなら歩いてみなさい」というと、今まで歩けなかった彼女が歩けた。聖ジュリー=ビリアートが撒いた新しい福音の種は全世界に育ち、日本にもノートルダム清心女子学園があり、有名な渡辺和子さんは理事長だった。