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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

黒人奴隷6-ハイチ革命黒人共和国

2021.10.27 08:56

1804年1月1日、コロンブスが初めて上陸したイスパニョーラ島で、独立革命が成功し、西半球で初めての黒人共和国となった。ルイ14世の戦争の結果、1697年に島の西3分の1がフランス領となった。ここで営んだ黒人奴隷プランテーションは世界の砂糖の40%を生産していた。

1789年のフランス革命は人権宣言で、黒人を含めたすべての人権を宣言した。カラードのジュリアン・レイモンやヴァンサン・オジェは、本国に人権宣言の施行を要求し、奴隷でないカラードの参政権を求めた運動を起こすが、鎮圧され処刑される。

1791年、黒人達が信仰していたブードゥ教の高僧デュティ・ブークマンが、奴隷反乱を呼びかけ、ハイチの白人は殺された。92年4月4日、本国の国民公会は、植民地での自由人の平等を宣言、本国使節団は奴隷制廃止を宣言する。この反乱にはイギリスもスペインも介入したが、フランスが奴隷制廃止を認めたので、反乱軍はフランスにつき、フランスが優位となる。

しかし、ナポレオンが政権を握ると、軍を派遣して、元の白人支配に戻そうとして、また反乱が起こる。1803年ヴァルディエールの戦いに勝利して、イスパニョーラ島全島の独立を宣言した。しかし革命で島は荒廃して、その後も紆余曲折をたどる。