勉強が苦手な子に「ちょこっと予習」をさせると引き出されるパワーについて
勉強の基本は、段階を追って進めていくことです。
わかりやすいのは積み重ね科目ですね。下に載せたのは英数(数学は学習指導要領一つ前)の学習系統図ですが、これらの科目は基本的に前の内容を理解していないと次の内容を理解することはできません。
一段ずつ階段を登っていくように、一つずつ理解を深めていかねばならないんですが、勉強に躓いてしばらく経った子だと、この「登らなければならない段数」が非常に多いんですね。戻ってくるまでに中学校終わっちゃうよ、なんて子も正直います。
そして、その道のりは、今まで階段を登ってこなかった子にとっては、地獄の道のりです。一気に登ろうとしても、足腰も心のパワーも足りません。少しずつ少しずつ登りながら負荷に慣れていかねばならないのです。
本当はこれを地道にやっていくことがベストです。時間はかかりますが、必ず成長できます。
でも、それについてこれない子もいます。今日はそんな時に個人的に使う小技のご紹介です。
勿体ぶってもしょうがないので、その小技をさっさとご紹介しましょう。それはタイトルにもあるように、「ちょこっと予習」です。
ネーミング通り、まだまだレベルの足りていない子に、ちょこっと予習をさせるのです。
もちろん前の内容が理解できていないとできないところは飛ばします。ほぼほぼ新しい知識だけで解けそうな部分に絞って予習するんですね。だから「ちょこっと」です。
例えば、数学の連立方程式を何度やってもまだ曖昧な子に、一次関数のグラフの書き方を指導して、できるようにするんですね。傾きと切片の理解ぐらいまでさせるんです。タイミングとしては、学校でやる前後がいいでしょう。
すると何が起こるか。
復習や反復練習ではなかなか味わえない、「学校でやっている内容がわかった」感や達成感、「わかった」という感覚を味わえるんですね。これが、心のパワーとなります。
すると、今まで少しだれていた復習に戻っても、案外スラスラ解けるようになったりするんです。不思議ですね。
もちろん、いつも結果が出るわけではないですし、指導する側の判断にもよると思いますが、参考になれば幸いです。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
人間だから心のパワーも大事。大人だってそうでしょう。