西行桜
2015.10.13 09:33
憂き世と見るも山と見るも、ただその人の心にあり、非情無心の草木の、花に憂き世咎はあらじ
能 西行桜《詞章》より
鵜沢久先生の西行桜を観た。
若い、煩悩と闘う西行と、老木の桜の精との対比。もっと自由になって良いんだよ、と大きく包み込まれたような思いがした。お終いに橋掛かりでちらり西行を振り返った(ようにみえた)桜の精の、優しさに、涙が溢れた。
いかないで。
…だけど、こんな風に、時間は流れて流れて、今がある。
少しだけ、やっと能が見えてきた、ような気がした。