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「青春」と「朱夏」のはざまで。

2021.10.29 22:06


青春には次があるという。

「青春」

「朱夏」

「白秋」

「玄冬」

いずれも

人生の時期を表す言葉で

「青春」が13〜20代前半

「朱夏」が30代前半〜50代前半

「白秋」が50代前半〜60代前半

「玄冬」はそれ以降を指すのだそう。

8月に25歳を迎えたばかりの私は

青春でも朱夏でもない時期にいる。

春でもなく、夏でもない、

「梅雨の始まり」と

言ったところだろうか。

梅雨というのは

梅の実が熟す頃合いを示して

「梅雨」と書くそうだ。

長雨が大地を潤すことで

来たる夏の厳しい暑さをしのぐ。

青春の青と

朱夏の朱(あか)。

青と朱の中間色の「紫」は

奇しくも熟した梅の実の色と似ている。

私はこの名のない人生の時期を

「紫梅(しばい)」と名づけたい。

そう思った。

来たる夏の日差しをたよりに

自身の進むべき道を模索する

この紫梅の時期は、

悩み、葛藤から

たくさんの涙が頬をつたい落ちていく。

まるで梅雨の雨のように

降り落ちていく。

大地には多くの

涙が染み込む。

時には甘い喜びの涙が。

時にはしょっぱい悲しみの涙が。

染み込んだ涙は

自身の大地を潤し、

朱夏の日照りにも負けぬ

基盤となることだろう。

今の私の人生の時期が

青紫だったり、

赤紫だったりしても

いつかどうにもこうにも

朱になるんだったら、

白になるんだったら、

黒になるんだったら、

今はまだ

不確実な紫というアソビを

楽しもうと思う。

雨の後にはきっと、虹がかかるものだ。

※ 古代中国の五行思想のうち

玄冬の玄には「黒」色が対応しています。