アフリカのスタートアップ
アフリカのスタートアップに関する所感。(スタートアップについて、とも言えない内容になってしまいましたが。。)
ケニア(ナイロビ)⇒iHub
https://ihub.co.ke/
ルワンダ(キガリ)⇒kLab
http://klab.rw/
上記2つのインキュベーションセンターを実際に訪問し、他にも市内を歩き回ってみたあくまでも「個人的な」感想です。
■スタートアップ醸成のためのエコシステムの欠如
アフリカの現地人の作るスタートアップは現状『芽がない』と言うのが大まかな感想です。
iHub・kLabにはそれぞれ50~60坪くらいのスペースがあり、20~30人ほどが居ました。
彼ら何人かと話して印象的だったのは、「ビジネスアイデアはあっても、それに投資してくれる投資家が居ない」のだと言う点。
当然と言えばそうなのですが、元々の教育レベルが低かったり、外部環境が厳しかったりと、投資家側からしたらまだまだ積極的には支援できないのが現状です。
なので、スタートアップが育っていく(世に出ていく)ために必要なエコシステムがそもそも無く、直近1~2年でもそこまで期待できないのでは、と思っています。
(上記2つのインキュベーションオフィスも、何となくネットカフェのようになってました。。)
■プロダクトアウトとマーケットイン
個人的には断然プロダクトアウトの考え方かな、と思っています。
GDPや人口規模の公表数値でさえ怪しいと言われているアフリカで、市場の数値をアテにしてマーケットに入っていくのは危ないと思います。
それこそ、モザンビークの合田さんや、タンザニアの金城さん、ケニアの佐藤さんなど、『現場の課題感』ありきで解決していったら、自然とビジネスが拡大していった(当初意図していなかった領域で爆発した)なんてケースが成功例かと。
■面白そうな事業領域
スタートアップ企業とは呼べないと思いますが、
①通信会社(MTN、Tigoなど)
②大衆向け(LatoMilk、Sadolinなど)
http://pearldairy.com/
http://www.sadolinuganda.com/
は面白そうです。
陸路で国境を越えると一目瞭然なのですが、超ローカルな田舎地方では、至るところで①、②の塗装をされた家屋を頻繁に見かけます。
家屋のラッピング広告のような形で、地域のユーザーへの印象値は計り知れないかと。
BOP層からの収益自体は薄利だと思いますが、彼らの潜在意識に今のうちから働きかけ、面を抑えてしまうことで、将来的な参入障壁はクソ高い気がします。
■今後
とは言え、『事業・ビジネスでは人口動態が今後を占う一番の指標』と言うのは僕も全く同感で、今後のグローバル市場が途上国を中心に周っていくのは必然の流れだと思います。
様々な理由から、先進国のビジネスマンからは敬遠されているアフリカですが、その分、(今の僕もそうですが)偉い人とかに結構な高頻度で会えたりします。
なので、アフリカスタートアップ市場に関して言うと、『今のうちに築けるだけの人脈を築いておく(種を撒いておく)』というフェーズで捉えています。
収穫期は3~4年後、2020年頃が一つの目安になるのかな、とか考えています。