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「第二の家」ブログ|藤沢市の個別指導塾のお話

ハンバートハンバートのある暮らしから抜けられなくなったお話

2021.10.30 15:05


初めて買ったCDはサイモン&ガーファンクルでした。


奇跡の歌声と、綺麗なハモリと、耳に残るメロディと、深い歌詞と、なんだかちょっと怖い感じ。今思えば、当時中学生の少年はそんなものたちに惹かれて、同世代誰も知らない二人組のベストアルバムを購入したのでした。


それから長い年月が流れて、今またそんなものたちに惹かれ、手に取ったアーティストがいます。


それが「ハンバートハンバート」でした。



ハンバートハンバートにハマったお話



ハンバートハンバートさんは夫婦デュオ。その素敵なハーモニーと深く面白く時に怖い歌詞の世界で、多くの人を魅了してきました。



僕が彼らを知ったきっかけはテレビでした。たまたまつけた朝の情報番組で、お二人が歌われているのを見て、あっという間に引き込まれて、見終わった瞬間にはApple Musicで検索かけてました。


そこからはもうリピートの日々。「いい曲だ」なんて喜んで、歌詞が気になったら調べて、意味に驚いて、みたいな流れを今の今まで繰り返しております。


もう10年以上活躍されている御二方に今更出会って今更ファンになったなんて恐縮ですが、その分楽しめる作品がいっぱいあるので、それはそれで良かったです。


近頃好きな曲は『ホンマツテントウ虫』や『23時59分』。今は明るい曲がタイプなんですね。ただ、もちろん過去には代表曲と呼ばれる曲もリピートリピートタイムがありました。


おなじ話』は未だに何度聞いても泣きそうになります。御二方もお気に入りの曲らしく、いろんなバージョンがあるので、聴き比べながらいつもうるうるしています。すれ違う会話と、沈黙の意味。まさにサウンドオブサイレンス。シンプルだけど、想像が広がる歌詞。素晴らしい曲です。ぜひ聞いてみてください。



他にも物語性や深みのある歌詞を載せた名曲が沢山あります。山月記を思い起こさせる『』、ショッキングな内容を綴った『ひかり』、王道ラブソングのようでいて実は…と深読みさせる『横顔しか知らない』、怖いけどどこか切なくて可愛らしい動物の物語を想起させる『長い影』、言葉の大切さに触れる『国語』、犯罪者目線の珍しい歌『罪の味』、可愛いけど切ない『雨の街』、ほのぼのと見せかけて悲しい!?『台所』…と挙げたらキリがない位。


もちろんイメージ通りの愉快で平和でほのぼのする名曲も多いです。『アセロラ体操』や『ポンヌフのたまご』いいです。ポップな『がんばれ兄ちゃん』には、大御所の細野晴臣さんも参加されているそう。


PVもいいんです。お二人の関係性が伝わってきてほのぼのします。上記でも挙げた『』には又吉さん、『どこにいてもおなじさ』には阿佐ヶ谷姉妹が登場されるなど、お笑い芸人の方とコラボもされています。『浪漫飛行』や『小さな恋のうた』、『さよなら人類』『どんなときも。』『結婚しようよ』などのカバーもいいんです。


いいんですいいんですばかりですが、本当いいんです。


前述の通り、意味を知ったら怖い歌詞みたいな曲もあるし、お別れの歌も多いし、ほのぼのばかりではないのですが、だからこそ聴いているだけでなんだか喜怒哀楽を感じられていいんですよね。


誰かの喜怒哀楽に触れると、自分の感情も少し揺さぶられて、それがなんだか心地よかったり刺激になったり。


あと、そういう怖かったり切なかったりする曲や物語って、今自分には訪れていない悲しみや苦しみの予習にもなると思うんです。


ハッピーを手にしていると、それを失うことが怖くなるけれど、曲や物語から予習しておくことで、その怖さや苦しみが一人のものじゃないことと、それでも生きていけることを知っておくことができます。ほんのちょっと、本当少しだけ強くなれるんですね。


それに、ハンバートハンバートさんの歌を聴いていると、なんだか「今を大切にしなくちゃ」って思えるんです。


いつどうなるかわからない人生だからこそ、会いたい人に会って、生きたいように生きなくちゃって。


誰もが、人生のままならぬ感じとか、理想ではない暮らしとか、不安とか痛みとか抱えているけれど、だけどそれって決して不幸なことじゃないよね。色々抱えてたって、僕ら幸福に生きていけるよね、って勝手にそんなメッセージを頂戴しながら、今日も勇気をもらっています。


しばらくこの暮らしからは抜けられそうもありません。


病んでるわけではないです。


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