「とうきょう」の練習
2021.11.02 08:18
日本人だとついつい当たり前と思っていて、注意を忘れることが多い。
その日は、初めてひらがなを勉強する学習者に、ひらがなを読む宿題を伝えるところだった。
「このひらがな(単語10個くらい)を、これ(テキストのひらがな表)から探して発音してください。宿題です(ゼスチャー&英語で)」
次の週。
「できましたか?」
「2つ探せませんでした(以下、英語交じりで)」と学習者は言って、「とうきょう」と「ざっし」の2つの言葉を指した。
「え、あるじゃないですか。『と』はここに、『う』はここでしょ、『き』はここに…」
「『き』がない」
え?
あ~、そうだった、しまった…。
テキストのひらがな表は教科書体なのに、宿題の単語をゴシック体で渡してしまってたんだ。
ひらがなを「記号」としか見えていないから、字体が変わると「き」や「ざ」などが同じ文字に見えないんだ。
こういうとこが新米教師なんだよな~。もっと細かい所に気を配らないと。
「すいませんでした。『き』は『ki』です。『Tokyo』のことです」
「ト・ウ・キ・ヨ・ウ?」
「えっと、『ウ』ですけど、『o』といいます。『tookyoo』です」
「東京」知らないのかな・・・いや、私の教え方が「Tokyo」に結び付かないのか(汗)
「とうきょう」の勉強はもうしばらく続いた。