またぎ
2017.04.26 03:54
『またぎ』とは東北地方の山々に残る、
掟によって守られた神に託された狩人です。
『またぎ』は単なる猟師ではなく、1000年
前から続く伝統を重んじ、厳しい掟によって
統制された男たちの集団でした。
現在、地元猟友会に所属し、農業など生業の
かたわら、昔ながら巻き狩りで猟をすることがありますが、『またぎ』を生業として生活
する人は残ってないそうです。1960年代前半
に生業としての『またぎ』は絶えたといわれ
てます。
『またぎ』は自分たちの生活に必要な分
だけ山の恵みを得ていましたが、猟の間、
雑談、笑い声、鼻歌、咳払い、これらは
禁じられてました。
クマでもウサギでも、『またぎ』は数を
減らす猟はしなかったそうです。獲物たち
のすみかが奪われた現在、『またぎ』の役目は終わりました。そして、山の神に1000年
仕えてきた彼らは、自然とともに消えていく運命なのかもしれません。