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にっかん飛切落語会@イイノホール

2007.12.20 14:55

1974年から34年間続けて来たという「にっかん飛切落語会」が、会場のイイノホール閉鎖を機に一旦お休みすることになった。今回の3日間がイイノホールでの最後。それだけに出演陣は超豪華!私が見に行ったのは個人的には一番おいしいんじゃないかという出演陣の揃った第一夜。下記の通り。

・桂 三歩/新作「?」

 初めて見た。遠目からは、ほっしゃん。に似て見えた。話も人も声も明るくて好きだった。

・桂小米朝/「掛け取り」

 初めて見た。オヤジ似で男前だ。声が凄く良くて、話も上手いんだなあ。借金取りをやり過ごすための、あの手この手が、ま〜とても芸達者。歌はうまいし、踊りもうまい。そのまま歌舞伎役者になれるんじゃないか? 見た目も芸も華やかで、盛りだくさんに楽しませてくれた。今まで聞かなかった分、チャンスがあればどんどん見たい人だ。来年、上方落語を盛り上げたひとり「桂米團治」の名を5代目として襲名する。

・柳家花禄/「唖の釣り」

 まくらで、昇太のことをちょっといじる。そうすると、昇太が舞台袖から私服で突っ込みに走って出て来た。花禄は安心して聞けるなあ。小米朝の振りまいた上方の空気と対象的に、江戸の静かな笑いという感じ。独演会以来だったけど、今回も良かったです。

・林家正蔵/「池田大助(大岡政談)」

 襲名披露の時ぶり。やっぱりどうも退屈に感じられてしょうがない。これが実力なのでしょうか。どうせなら方向転換してはじけちゃう、なんてのは無理なのかなあ。他の身内のように。

〜仲入り〜

・桂 米朝/プロデューサー・澤田隆治氏と対談

 人間国宝を生で見られたのだからありがたいなあ。もう落語は聞けないのでしょうか。でも静かながら一言で空気を変えるようなオーラを発している。途中、小米朝も加わって襲名の話になり、江戸と上方で名前を取った取られた、みたいな話になって毒舌にエンジンがかかって来てからが、よりオモシロかった。国宝の大物ぶりは表現し難いなあ。。。貴重な対談を見せてもらった。

・春風亭昇太/「権助魚」

 今度は昇太が、まくらで花禄のことをいじる。すると私服の花禄が袖から突っ込みに出てきた。もちろんそういう打合せだったんだろうけど、おもしろかった。やっぱりこの人の体当たりの話し方は面白くて仕方ない。賛否両論を受ける人だけど、私は大好きだ。一番大笑いしたかな。笑い過ぎて涙が流れた。

・桂 三枝/新作「涙をこらえてカラオケを」

 カラオケ葬の話。お年寄りのネタをやらせたら、やっぱりピカイチ。今回は嫁と義理の父のやりとり。この人の気の強い女役と、弱気な男役の表現はホントにおもしろい。いつものたうち回って笑わせてもらっている。実力と落ち着きが偉大さを表してるなあ。