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◇迷わない覚悟

2021.11.04 00:00


これを読んでくださっているあなたに質問です。

「右ですか、左ですか?」と急に問われたら、パッとひらめくのは「右」と「左」とどっちですか?

それを決め手から読んでいただくことをお勧めします。(???笑)


今日(10月31日)、ミッケルの散歩を兼ねて妻と一緒に「衆議院選挙」に行きました。

投票が終わってから20数年前の市長選挙のことを思いながら散歩をしました。

ある日の夜、知人が「この人の応援をして欲しい」と、市長選挙に立候補するという新人候補の男性を連れて我が家に来ました。

私は選挙に関わる気がまったくなかったので、丁重にお断りをしました。

「話だけでも聞いてもらえませんか」と頼まれたので、それならと客間に上がってもらい、話を聞きました。

話が一段落した時、その候補者が「壁に掛けてある額は何ですか?」と、尋ねてこられました。

それは当時私が石のはんこを彫る「篆刻・てんこく」の趣味にはまっていて、篆刻をする上でとても大切な考え方の言葉を作品にして飾っていたのでした。

『細心落墨 大胆奏刀』

私は候補者に「はんこを作る時は最新の注意と納得いくまで時間を掛け、下絵を描きなさい。納得出来るものが出来たら、実際に彫る時は思い切って刀を使いなさいという意味で、準備が大事ということです」と伝えました。

すると候補者が秘書の人に「今の言葉をメモに取ったぁ?」と尋ねたら「いえ、取っていません」と秘書の人。

「こういう大事な言葉を、ちゃんとメモ取らなきゃ」と注意をして、私に言われました。

「西亀さん、もし私が市長になったら、この額を市長室に飾らせてもらえませんか?」

「えっ!」、この一言で単純な私はコロッと考えを変え「選挙を応援しましょうっ!」と、いうことになりました。 あはははは

それから、熱心に選挙の前準備に参加するようになりました。


そして、いよいよ「立候補の届け出」の前日の会議の場で。

会場には50人くらいの応援の役員が集まっていました。

候補者から「西亀さん、届け出順位を決めるクジ引きに行ってもらえませんか?」と頼まれました。

聞けば、「届け出順位」は、ポスターの貼る位置を決めるものだけでなく、新聞に出る順番、インタビューの順番など、全ての順位に関わると聞き、「そんな大役、とんでもないです」と断りました。

すると、「じゃあ、皆さん立ってもらい、私とジャンケンをして、負けたら座ることにしましょう」ということになりみんなでジャンケンをしたのですが、最後の5人くらいに私が残ってしまいました。

すると「やっぱり西亀さんに行ってもらいましょう」と言われ、会場のみんなに押し出される感じで私が行くことになりました。

抽選の当日、すごく緊張をしながら参謀の人と市役所に向かいました。

市役所では立候補の登録者名簿があり、一番目には現市長の名前があり、私たちは2番目に書きました。

他に立候補はなく、この二人で争うことになりました。

「届け出順位」の本抽選をする前に、「本抽選のくじを引く順番を決めるクジ」という予備の抽選があります。

それは先に名簿を書いた人が先に引きます。

相手が引いたクジは「2」だったので、私たちが本抽選は一番目に引くことになりました。

私は当日の早朝、愛犬を連れて散歩に出かけました。

そこで「今日はどんなクジの形式かは分からない。でも、もし右か左か選べるようなクジだったら…」と考え、ひらめきが降りてくるのを待ちました。

何となく「左」という感覚が降りてきて、『左』にしよう」と決めました。

話を戻して。

いよいよクジを引く時。

箸のような2本の棒が目の前に差し出されました。

私は迷わず「左」を引きました。

見ると『1』の数字が。

一緒に来ていた参謀の人が、すぐに携帯で出陣式の会場に連絡しました。

私は大役を終え、みんなが待つ出陣式の会場に戻りました。

すると、どうでしょう。

250人くらいの人が大騒ぎです。

会う人、会う人、みんなに握手を求められ、「ありがとう、ありがとう」と、当選したかのように喜ばれました。

私の人生で、あれほど緊張したクジを引いたことはありません。

あの時、これから何かを選ぶ時『左にしよう』と決めました。

結果はその時々でどうなるかは分かりませんが、「あちらを選べば良かった」などの後悔はしなくて済むから良いです。

そういえば、鍼灸の国家試験の時は「4択問題」でした。

1か、2か、3か、4

二つまで絞り込んで「2か、4」までは分かるのですが、どちらかが分からない。

もちろん、私は「左の2」を選びました。

次の問題で今度は「2か、3」が来ても、もちろん「左の2」です。

ちょっとでも「3」の方が可能性が大きければ、それは「3」を選ぶのですが、どっちみち分からないのだから、「2」が続くとしても「2」を自信を持って選びました。

あの選挙は私に「迷わない覚悟」を教えてくれました。

そんなことを思い出し、今回の選挙に関わっておられる人々のことを思いながら、のんびりミッケルと散歩を楽しみました。


そうそう、先日の大坂で。

友人とランチを済ませ、喫茶店に行こうということになりました。

彼が「この時間は込んでいたら入れない可能性がありますよ。どっちの店に行きましょうかね?」と聞いてきたので「私は迷ったら左にしているのですが」とこの話をしながら左に行きました。

行った先の喫茶店は空いていました。 

にこっ!  

亀ちゃん

※先ほどの市長選挙、残念ながら落選で、私の作品の額は飾られることはありませんでした。 あはは

写真はミッケルと選挙会場の表で。