結納って素晴らしい!と私が思う理由(その三)
「お祝い事のしきたりがいっぱい詰まっていること」
祝儀用品専門店の筆耕に携わって間もない頃、
御祝儀袋についている熨斗は「永く続きますように…」という意味も込められていて
お祝いごとに欠かせない大切な物。
だから、不祝儀袋には付いていないでしょ。
と様々なしきたりを丁寧に教えていただきました。
そして、結納品の特大サイズの熨斗鮑は最上級の贈り物を表しているという事を知り、興味深く感じました。
結納を知ると様々なしきたりや作法に繋がり、行事の時などに役に立つ事が多いと感じます。
【品数は奇数】
行事やおめでたい事には割り切れない奇数を使用します。
水引の本数も奇数、婚礼に関する事には十本使用する事もあります。
【右側から順番に】
家族書•親族書に書き入れる順番は一番目上の方が右側で始めます。
目録に記載する品目も右側が格上とされる。
(これは縦書きの文化かもしれませんね)
掛け紙を結ぶ紅白や金銀の水引は、右側が紅又は金。華やかな色味が右側にあります。
包み紙は右側が上に重なります。
【込められた意味は明るい想いのみ】
熨斗鮑に始まり
勝男節(かつおぶし)壽留女(するめ)
保存食から永遠不変の意味
子生婦(こんぶ)
子孫繁栄、喜ぶ
友白髪(ともしらが)
白麻は神事にも用いられ、仲良く長生きしてほしいという願い
末広(すえひろ)
慶事には必ず用いられる、末広がり、結納の際は潔白の意を含めて白扇を用いる
家内喜多留(やなぎたる)
お酒一升で一緒、一生の意味と家の中に喜びが多く留まりますように
…など、諸説ありますが、
只々明るい想いのみが酒肴や品物に詰め込まれた結納。
昔から子供の成長や季節を味わう行事と通じる楽しさも感じます。
お祝い事のしきたりは、重く堅苦しいものではなく
お相手への敬意
末永くよろしくお願いしますの気持ち
幸せと健康を願う意味
を伝える工夫なのではと気付きました。
結納品をご用意される間に、お祝いごとのしきたりについて理解が深まるきっかけになるのではと思っております。
ご不明な点は何度でもご相談いただき、
人生の特別な時間を楽しみながら結納式までの準備を進めていただきたいです。
結納品の作り手として、お役に立てたら幸いです!