ウエイトトレーニングは不要なのか2
前回に引き続きまして、
③運動感覚
そもそもトレーニングは運動と独立したものなのでしょうか。トレーニングと聞くとどうしても筋肥大のために〜と思ってしまいますが、トレーニングも身体を動かしてるので運動ではないでしょうか。
運動感覚とは、
人間には体性感覚というものがあり、大別すると表在感覚と深部感覚に分けられます。
表在感覚・・皮膚から送られる信号。触感、圧、温度、痛み
深部感覚・・関節や靭帯、筋肉から送られてくる信号。関節の位置や運動の方向、距離、速度、筋肉の張力や重さなど
この深部感覚は運動感覚とも呼ばれます。私たちは何気なく運動していてもこれらを無意識的に認知し制御しながら体を動かしています。
そこで問題のウエイトトレーニングが不要論ですが、ウエイトトレーニングで何かしらこの運動感覚にメリットがあるのかというのが争点になると思います。
はい、そこでですが、記事一部抜粋
「昔の女の人が米俵を担いでいる写真。担げるの?って思うじゃないですか。コツを知っているから持って運べる。人間にはそれだけの力があるはずなんです。
スポーツ現場ではよく耳にするコーチングです。「軸を〜」「重心を〜」など。ウエイトリフティングでも高重量のスナッチを見ていると筋肉だけじゃないなというのは理解できます。
私はこの重心の位置を明確にするには、上述の運動感覚を認知し修正を繰り返すことが必要であり、ウエイトトレーニングはこの作業を効率的に行えると思っています。
例えばスクワットですが、重心位置や力の方向がズレるとよろけて筋肉で支えてる感覚が感じられると思います。しかし自分で関節位置や力の方向(運動感覚)などを修正し、重心位置や力の方向が適切になった時、重量より軽く感じられます。
ズレを認識しやすく、自分で修正した結果がリアルタイムでフィードバックされるため、改善もしやすい。またその時の感覚があるためスポーツ動作でも置き換えられやすい(転移)。
ちなみにスクワットでなくてもスポーツの基本となる立位姿勢でも同じです。
5キロプレートを持ち上げます。プレートが下記写真の位置だと肩の筋力で頑張って思いと感じ、
下記写真だと骨格で支えており余計な筋力を使ってません。
この状態でスクワットするのがオーバーヘッドスクワットです。
また、可動域の問題も発見しやすいです。そもそも肩甲帯の可動域がなければ上写真の姿勢は取れません。また肋骨上がりすぎ、腰反りすぎ、腹圧抜けすぎなどスポーツ動作では見えずライ問題が発見しやすくなります。
片脚立ちでも同じです。何もしない状態よりもプレートを突き上げるようにすると、内転筋、中臀筋、腹斜筋、腰方形筋に入りやすくなりバランスが保ちやすくなります。私はこれを投手のフォームで感覚づくりで利用しています。
別のインタビューでは、
「僕は、ウエイトトレーニングは一切していないですね。よく行っているブリッジはあくまでも(自分が取り組んでいる中での)1つで、柔らかさの中に強さを求める、体をうまく使う為のトレーニングとして取り組んでいます。
投球動作で腕を動かす動作をすると、体幹が抜けるときがあるので、どんな態勢でも力が入るようにトレーニングをしています」
体幹が抜けるという感覚すらわからないという選手もいます。その抜ける感覚はどういうものなのか、逆に入る感覚はどうなのかは上述したようにウエイトトレーニングの方が感じやすいです。
ということで、スポーツで重要とされる重心の位置や軸などは、ウエイトトレーニングによって運動感覚を認知しやすくなり、フィードバックから修正をかけやすくなり、結果的に適切な重心位置や軸などを獲得できると考えられる。よって筋要素、コンディショニング要素を含めてウエイトトレーニングはメリットが多くあるため私は必要派です。
ただ、大前提ですが、トレーニングを指導できる人のもとで、何を目的に行っているのかを明確にした上での話です。前回もあげましたが、こういった有資格者の指導のもとでまずトレーニングすることが長い目でみても有益でしょう。
有資格者ではありませんが、私の方でも受けております笑
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あとは本人の意識です。感覚はその人のものであって他人にはわかりません。フォームチェックなどである程度は共有できますが完全に一致することはありません。自分で感じることが一番重要です。