Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

【お知らせ】社労士試験 合格体験記

2021.11.06 06:57

こんにちは、セカイチ塾のKEITAです。「お知らせ」という訳でもないのですが、令和3年度の社会保険労務士試験に合格しました。昨年のクリスマスイブに勉強を始め一発合格できたので、通信教育でお世話になった「フォーサイト」への体験記執筆に協力。しかし、色々と思いが溢れすぎてしまい文字数オーバーとなってしまいました。笑

これから書き直しをする予定ですが、せっかく書いたものを削除してしまうのも勿体無いので、とりあえずここに残しておきます。本サイトのメインはフィリピン留学の情報発信なので、その点から考えると関連性はありません。けれども、時系列を意識し追体験できるようにしてみたので、社労士試験の受験生にとっては有意義なものとなるはずです。恥ずかしい事も含め正直にまとめましたので、一例としてご参考いただけると幸いです。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ここから抜け出してやる…!」 という強い気持ちで。

西島 啓太

男性/30代/自営業


オリジン

屈辱的な毎日でした。個人事業主として代理店業を開始してから5年目、海外留学を主に扱っていた私は、コロナの影響により大打撃を受けていました。かろうじて繋がった教育業を除き、今までやっていた業務はほぼ停止へ。税金を払うだけで一杯いっぱいの生活になり、両親を頼って実家暮らしをしていました。しかも、妻子持ち。34才にもなって何をしているんだ…。家族のためにも、自分の誇りを取り戻すためにも、ここで立ち上がる必要がありました。

社労士を目指そうと思ったのは、ストック型のビジネスを構築しやすいと考えたから。また、年齢や国籍を問わず人が好きで、特に外国人労働者と関わる仕事がしたかった事も決め手となりました。合格率の低さには正直ビビりましたが、当時ハマっていたスマホゲームで上位ランクとなったことに自信を持ち(恥)、この時間を勉強に費やせば合格だなと、ぼんやりとした道筋はすでに見えていました。フォーサイトを信じてやれば、恐らく大丈夫だなと。


量より質、質を高めるための工夫

色々と考えた結果、自己流の方法でやりました。勉強は嫌いですが、苦手ではない(つもり)です。結果的に失敗だった点も多々あるので後述しますが、一例としてご参考いただければ幸いです。

学習時間は意識せずにやりました。会社員の方々と違い自由に使える時間は多いはずなのに、勉強時間は1日平均2〜3時間程度。けれども、ダラダラ勉強する5時間よりは、しっかり集中した2時間の方が余程価値があります。無理して頑張るよりも、ストレスを溜めないことの方が大切。時間管理というよりは、エネルギー管理に重きを置き、眠くなったら我慢せずに昼寝し、スマホが気になったらすぐに触り、テキストを開いたら全集中。3/6までに国年法を終わらせるなど大まかな目標は設定しておいて、それを目安に進めていきました。

①基本講座を倍速で視聴 → ②一時停止しながらテキストに書き込み → ③テキストの復習(じっくり読む) → ④チェックテスト

フォーサイトでは、まず短期間で一周することを推奨しています。その時点での完全理解は求められていません。しかし、完璧に理解しないと次に進めない性格である私は、このサイクルで一周目(厚年法まで)を終わらせるのに3ヶ月以上かかってしまいました。12/24に学習を始め、花粉症シーズンは中弛みをし、すでに4/8になっていました。


社労士試験は忘却との戦い

試験本番まで残り4ヶ月となった頃に、過去問講座に入りました。気持ちを入れ替え、一周目で完璧に理解した労基法の基礎講座テキストを開きましたが、そこで愕然とします。…テキストの内容を、全て忘れている。。これは大誤算でした。ゼロからのやり直し。旅行業立ち上げのため受験した総合旅行業務取扱管理者試験は、この方法でクリアしました。じっくりと基本テキストをやり、過去問演習。正当率9割で余裕の合格。しかし、社労士試験はレベルが全然違いました。初学から3ヶ月という期間は、記憶の忘却には十分な時間でした。思い返してみれば、旅行業試験の対策に費やした時間は約2〜3週間。しかも、テキストは全て一冊に収まっていたので、すでに勉強した範囲も定期的な読み返しを行っていました。

深く反省し、熟考した結果思いついたのが「パラパラ作戦」。毎日学習を開始する前に、準備運動として学習済みのテキストを素早く捲っていきます。テキストの保管方法も、常に手に取りやすいよう工夫しました。こうすることで、記憶の維持を図りました。今考えれば単純なことですが、一周目の時からこれをやっていれば、その後の学習はかなり楽になっていたはずです。個人差はあると思いますが、記憶の維持は2〜3週間が限界。それを超えると、完璧に理解したものでも急激に忘れていくと自覚しました。


模擬試験での挫折

4月後半〜7月後半までは、以下のサイクルで過去問講座を進めていました。

労基法2週目(基本) → 労基法過去問 → 安衛法2週目(基本) → 安衛法過去問 → …

初見での正答率は、各科目ともだいたい80%くらい。テキストをじっくりと読んでいた分、過去問演習はサクサクと進んでいきました。ある程度の範囲を網羅し、自信満々の状態で挑んだ模試の結果は、以下の通りです。

・6月模試:C判定、選択式32点(労一2点)、択一式41点、残り時間15分

・7月模試:D判定、選択式27点(労安2点、労一1点)、択一式31点(労安2点、健保3点)、残り時間8分

…こんな点数でも合格しているので、もし直前期で伸び悩んでいる方がいれば励みにして下さい。正直、ここまでできない理由が全く分かりませんでした。社労士試験の高い壁にぶち当たり、流石にやる気をなくし、不甲斐ない自分を恥じ、東京オリンピックに心を動かされ、合格体験記を読み、色々と考えた結果思いついたのが「ジグザグ作戦」でした。全科目の過去問に毎日触れるための工夫で、過去問講座のテキストを使い、例えば以下のように取り組みます。

労基法1章 → 安衛法2章 → 労災法3章 → …… → 労基法2章 → 安衛法3章 → …

こうすることで、飽きずに、停滞感を感じることなく、ゲーム感覚で進めることができました。パラパラ作戦は確かに有効で、例えば数字の暗記などには絶大な効果を発揮していましたが、本試験レベルの細かい論点までは網羅できていませんでした。


ラスト1ヶ月が本当の勝負

この期間に学習したことの大半は、試験本番まで忘れずに持っていくことができます。8月に入ってからは、1日平均5時間以上は勉強したと思います。例のパラパラ作戦とジグザグ作戦を継続しつつ、白書・統計関係のテキストにも毎日触れる。また、問題用紙に慣れておくことも必要だと感じ、外出時には完全に理解した模擬試験の問題冊子を持ち歩き、電車の中などで常に眺めていました。

ストレスを溜めるのが一番いけないので、この時期でもYouTubeは毎日見ていましたが、真田先生の法令読み上げを倍速再生したり、大大チャンネルを見たり等、社労士試験関係の比率を増やすようにはしていました。

最後の追い上げは順調に進んでいたものの、この時期に悩んだのが睡眠不足。脳が興奮しているためか寝付きが悪く、何を試しても効果が出なかったため睡眠促進剤を利用しました。5時間くらいは眠れるようになり、久々にスッキリした状態で取り組んだフォーサイト模試の結果がこちらです。

選択式27点(労安1点)、択一式31点(労安3点、常識3点、国年3点)、残り時間5分

…ちなみに、これをやったのが本番3日前。人生初くらいの鬱になり、受験の辞退も考えました。気持ちの落ち込みは薬の影響であった可能性もあり、幸い翌日には復活しましたが。


120%の実力を発揮できた本番

試験会場へ到着し、世界史で習った「科挙」とは、こんな雰囲気だったのかなと思いました。今まで受けてきた国家試験とは、空気感がまるで違う。一方の自分は試験直前での挫折があったこともあり、むしろ吹っ切れていて、どうせ受からないけどベストは尽くそう、という気持ちで臨みました。濃い鉛筆を用意し、妻に教わったおまじないを掛け、この8ヶ月間の全てを答案用紙にぶつけてきました。択一試験で解いた順番は、以下の通りです。

労災法 → 雇用法 → 常識 → 国年法 → トイレ → 厚年法 → 労基法 → 健保法

試験官の目がどうしても気になってしまうタイプなので、解答用紙の右側から埋めていく(すでに最後まで解き終わっているように見せかける)ことで、落ち着いて取り組むことができました(変)。自己採点の結果は、以下の通り。今までに受けてきた模試の結果を鑑みれば、実力以上の結果が出ました。

選択式26点(労一1点)、択一式45点、残り時間は25分


「労一 1点」と検索してしまう日々

吹っ切れた状態で受験したものの、予想以上に良い線まで得点できていたため、唯一基準点割れをしていた労一が気になっていました。ここだけ、せめてあと1点取れていれば…。スマホを開くたび、Twitterで「労一 1点」と検索してしまう日々。同じ境遇にいる誰かのツイートが数件ヒットし、自分を慰める。仮にあと1000時間勉強したとしても、令和3年度試験の労一は無理だったと思います。あの問題はあまりにも理不尽すぎた。努力が全く報われず、運だけが試されているような出題。そもそもの社労士試験の難しさはその点にあるのですが、悔しさよりも怒りに近いものが沸いていました。

ここまで戦えたのならばと、とりあえずは来年度試験の受験を決意。知識の維持と気分転換のため銀行業務検定(年金アドバイザー3級)に申し込みました。労一1点のショックが大きく無気力状態になっていたため、勉強時間は計10時間程しか取れませんでした。本番ではケアレスミスが目立ったものの、88点で合格。技能応用問題の演習が楽しく、年金が大好きになりました。


奇跡的な合格

運命の結果発表日。合格は有り得ないと思いつつも、いつもの癖で「労一 1点」を検索すると、ツイート数が有り得ない程ヒットしました。…どうやら、近年では異例の救済措置が取られたらしい。官報で自分の番号を発見した時は本当に信じられませんでしたが、なんとか社労士試験に一発合格することができました。フォーサイトの先生方と、分かりやすい教材のお陰です。また、協力してくれた家族にも感謝しています。

嬉しくてたまらない一方で、身が引き締まりました。択一式も基準点ギリギリだったし、自分より優秀な方はいくらでもいたはず。今回合格をいただけたのは、何かしらの導きだったのだと思うようにしています。社労士の資格を生かして自分がやるべき使命がどこかにあり、特別に力を与えられたのだと。

これからが本番です。初心を忘れずに修行を積み、グローバルな舞台で活躍できる社労士を目指していくつもりです。※セカイチ塾は今後も継続し、社労士業も留学エージェント事業等と並行してやっていける道を探していきます。