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Baby教室シオ

スナップ『液体の等分』

2021.11.20 00:00

今回取り上げるのはタイトル通り『液体の等分』です。

「なぜ等分の学びをするのか?」と疑問に思う方がおられるかもしれませんので解説しますと、子供の発達と生活に密接に関係していることが小学校入学後の学習となります。

何気なくお茶を注いでいるように見えても、今回の取組みは小学校2年生で習う『かさ』や小学校3年生の割り算の土台作りになります。幼児期の生活の中で学んだことを深めるために小学校で学び直し理解を深めていくのです。


同じ大きさのジョッキを2つ、そして残り1つはやや細いのジョッキを準備します。


今回は2つのことを行いました。

1つめは同じ大きさのジョッキに同量のお茶を注ぎ、水面の高さを見比べて同量ということを認識できるようします。


2つめは同量に注いだジョッキの1つのお茶を細いジョッキに入れ替え、水面の高さを見比べて多少を判断するのではなく、同量だったものは容器の大きさや水面の高さに関係なく同量であることを理解することに気付く取組みです。


子供は視覚認知が進んでいるため細いジョッキに入れ水面の高さが高くなると分量が多い、水面が低くなると少ないと視覚認知重視で判断してしまいます。視覚認知に惑わされず思考判断するためには、細いジョッキに移し変えたお茶を再び太いジョッキに空け移して、同量であることを確認する必要があります。


しかし細いジョッキに移しかえる前には「細いジョッキに全部入るの?あふれちゃうんじゃないかな?」という疑問をもって眺めています。予測を立てて物事を考える予測脳を活用して思考することで、やがて視覚に惑わされない思考力が発揮できるのです。

お茶の色の変化でお分かりだと思いますが一度の実践で物事を理解させるよりも、何度も同じ方法で実践を繰り返し理解へと繋げることが重要です。

視覚認知から思考認知への優位性を育てる経験をたくさん積ませましょう。すると子供はイキイキと目を輝かせ始めます。子供がお風呂場で洗面器のお湯を風呂桶に移し変えて遊んでいるときには、そのような視覚認知に惑わされない思考認知の芽を出させる瞬間でもあります。「お湯や水で遊ばないでさっさと湯船に浸かりなさい。」や「遊ばないで早くでなさい。」などと声を掛けてしまうことは思考力を鍛えるチャンスを奪いかねないことを頭の片隅に置いて子供の行動を見守ってほしいと思います。また見守るだけではなく、時に子供と一緒になって遊んで思考を深める手助けすることも良い関わりだと考えます。