KD ライノックス レビュー
2021.11.10 07:26
今回のレビューは、トランスフォーマー キングダム より、
“KDー13 ライノックス” です。
“ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー” に登場したサイバトロン(マクシマルズ)のサブリーダー、
“陸上防衛戦士 ライノックス” が、
キングダムで発売されました。
9月発売アイテムはスルーしましたので、およそ2ヶ月ぶりの新作TFであります。
というか、このレビューブログをアップするのも約二週間ぶりですね・・公私ともに忙しかったのと、ネタとなるものがなかなか届かなかったもので。
さて、キングダムの日本展開もWAVE2までは比較的順調だったのに、WAVE3から急にスローペースになってしまいましたね。
ただ日本に限らず、そもそも海外でもWAVE4の扱いが微妙というか・・まぁそのへんはまた最後にしようかと思いますが、ビクトリーセイバーのクラウドファンディングの件もあり、最近はなにかとモヤモヤすることが多いです。
クラファンについては無事20000個達成できたのでよかったんですけど・・
気を取り直して、レビューしてきます。
ロボットモード
過去にもジェネレーションズ(TG版。海外ではスリリング30というシリーズで発売されたそうです)においてボイジャークラスでリメイクされたライノックスですが、今回のキングダムでも同じくボイジャークラスで再リメイクされることになりました。
なんだかんだでサイバトロンの初期メンバーはリメイク機会に恵まれてますよね。
ただ、個人的にはその前回リメイクのTG版の出来が非常によかったと感じているので、今回それを超えることができるのか、かなり不安が強かったです。
というか、宣材画像を見た限りは、正直負けていると思いました。随分とシンプルになってしまったように見えたんです。
しかし、やはり現物を目の当たりにすると印象は変わりますね。
というわけで今回のKD版。
まず、ボイジャークラスとしてもそこそこでかいです。
プロポーションは、当時のアニメデザインだともっと上下に潰れたような、ずんぐりむっくりだった気がするんですが、今回はがっしりしつつも高さもある、太めではありますがバランスのよい体型になっています。
イメージよりも脚が長いんですかね。
メインカラー(ビーストモードの表皮の色)も、当時アニメでは茶色だったと思うのですが、今回はビーストモードでのリアル感を重視したのでしょう、グレーに。
おおよそがサイの硬い表皮を再現した細かいディティールが施されているのですが、なぜか脛前面のみつるつるですごく違和感があります。
なんでこんなことになってるんだろうか?
一方でこの脛部分、すでに複雑にパーツが重なっていることが見てとれる・・
なお、胸部にはビーストモードの下顎が配置されるデザインで、オリジナルトイ、そして前回リメイクのTG版でもビーストモードの下顎ががそのまま流用されているのですが、今回はダミーパーツでの再現となっています。
そのぶんサイズなど再現度は高くなっていますが。
あと、脚部も本来はビースモードの後脚がそのまま変形するのですが、そちらも今回はダミーになっています。
生真面目そうなお顔の再現度は非常に高いですね。
額や顎のゴールドは塗装ですが、とくにはみ出したりはしていませんでした。
背面。
ビーストモードの頭部を背負っている以外、ガワらしいガワはありません。
なお、その頭部から続く首表面にあたるパーツも脛前面同様につるっとしています。
ガワと除いた上半身自体は変形の都合もあってわりと薄くなっており、横幅に対して前後厚みがないのは少し気になります。肩基部の肉抜きもけっこう目立ちますね。
その肉抜きや上部の5㎜穴はなにかの布石ではないか? と思ったりもしたのですが・・どうやらなにもなさそうですね。
5㎜穴は、あと背中のガワ側面と足裏にあるのみです。
スタンド対応穴は腰裏にありますが、基本的にガワで隠れてしまっているので、使用の際はガワのロックを外して少し上に動かす必要があります。
付属武装
ガトリングハンマー
丸ノコギリと鎖付きの鉄球、そして4連装ガトリングガンが一体化した専用武器が2つ付属。
しかし、すべて一体成型で鉄球はディティール処理、ノコギリおよびガトリングの回転ギミックもありません。
4つあるガトリングの砲口は3㎜軸と3㎜穴が2つずつ造形されており、軸のほうにはシリーズ共通のエフェクトパーツを取り付けることが可能。
保持は裏面のグリップで。
背中のガワにマウントすることもできます。
正面を向かい合わせに連結させることができ、
ビーストモードではこの状態で本体に収納します。
ビーストモード
サイにトランスフォーム。
これまでに発売されたキングダムのビースト戦士同様、当時アニメのデフォルメ感のあるデザインではなく、リアル感のある造形、プロポーションになっています。
もう、普通にサイです。
肩の可動部が緑なのと、前脚の後ろ側にロボットモードの前腕ディティールが見えてしまっていますが、それ以外のロボット要素はほぼすべて隠されています。
この形態で使える5㎜穴はありません。
すでにロボットモードでも確認できますが表皮の皺やごつごつとした感じに染みのような塗装も非常にリアルに再現されています。
頭部をアップで。
画像ではわかりにくいですが、角も縦に皺が入ってるんですよね。
耳の造形に目や鼻の周りの皺なども非常に細かく造形されています。
目が赤いのはオリジナルトイの初期ロットのオマージュのようですね。ちょっと怖いけど。
なお、首の部分でごくわずかですが上下に可動。
口は開閉します。かなり大口を開くことが可能ですが、実際のサイの口はほとんど開かないはず。
真後ろから。
TF史上、もっともセクシーなヒップといっても過言ではないでしょう。
一方で、なぜか背中だけつるっつる・・
ここがロボットモードで背中のガワと脛前面に来る部分ですね。
実際のサイも背中がつるんとしてるならばその再現ということになるのでしょうが、たぶんそんなことはない・・
なんでここだけ? 最終的な金型の加工を忘れたりしたんだろうか?
まぁ、金型作成の工程がどういうものなのかは知りませんけども。
なお変形ですが、ロボットモードの脚部からビーストモードの下半身を完成させる工程が非常に複雑になっています。
同じボイジャークラスのビースト戦士であるダイノボットモカなり変態的な変形パターンでしたが、今回はまた別の意味で変態的というか、正直ここまでやる必要があったのか? というくらいにタイトな感じ。
ちょっと文章だけでは説明できないので、せっかくですから画像と一緒にざっくりと流れを紹介してきます。
まず、脛前面のパーツを開きます。
そして膝を90度曲げ、内側に収納されていたパーツを開きます。
脛前面パーツの裏側には歯車やコード類のディティールが造形されています。なんかちょっと変な感じ・・
さて、わかりやすいように、いったん、全体を180度引っ繰り返しました。
足パーツをたたんで外側のパーツにジョイント。
さらに膝を曲げ、脛即面のパーツと太腿即面のパーツとを合わせます。
画像は横からみた状態ですね。
撮影位置を戻して。
内側に収納されていたパーツをぐるんと縦に向けます。
このとき、膝関節の基部や脛即面パーツなどと干渉しまくるので注意が必要です。
AとB、2箇所の軸を微妙に調整しながら動かす感じになるのですが、何度か変形させているとなんとなくコツが掴めますね。
さらにビーストモードの後脚やお尻のパーツを展開。
後脚はさらに180度回してから下向きに伸ばします。
最後に脇腹のパーツと脛前面(背中)のパーツを閉じてジョイントし、片側の変形完了。
もう一方も同様に変形させ、最後に連結挿せた武器を左右の脚で挟むように収納して固定します。
やはり後脚およびお尻の部分のパーツの変形時の干渉が厄介ですね。
もう少し余裕のある設計にできなかったのだろうか・・