My Roots My Favorites 石田泰尚(ヴァイオリニスト/神奈川フィルハーモ二ー管弦楽団ソロ・コンサートマスター)
巡り合わせというか、
ここぞというタイミングで
何かが起きる。
ヴァイオリンを始めたのは3歳。テレビから流れる音楽に楽しそうに反応する子どもだったそうで、親が近くの教室に通わせてくれて。最初は聴いたものを真似るだけでしたが、中学に入り譜面が読めるようになると「こういう風に弾いてやろう」と自発的に演奏できるようになり、さらに面白くなりました。でも、プロになろうとは思いませんでした。
高3の秋、受験する大学を見学に行った時初めて「あれ、なんか違う」と直感。家に帰ってすぐ親に「音楽大学に行かせてください」といいました。
音大時代は目立つ存在で、将来は何とかなるだろうと思っていました。4年の夏休み前、チェロの小野崎純先生(当時N響副首席)に呼び出しをくらい「お前、自分で上手いと思っているかもしれないが、世の中にはお前位のヤツは沢山いる」とバシーッといわれ、そこでスイッチを入れ替えました。
その夏YAMATO弦楽四重奏団を結成。1年先輩のチェロの阪田宏彰さんに誘われたパーティのBGM演奏バイトがきっかけでしたが、弦楽四重奏の面白さに目覚め「この4人で本格的にやっていきたい」と思いました。9月には、新星日本交響楽団から副コンサートマスターの仕事を頂きました。それまでコンサートマスターという選択肢は自分の中に全くなかったのに、また一つ新たな道が開けました。
新星日響と東フィルの合併時、指揮者の現田茂夫さんに「神奈川フィルに来ないか」と声をかけて頂きました。その頃からソロ活動の依頼も増え、オーケストラ、カルテット、ソロと色々な活動ができるようになりました。ある意味僕の理想です。石田組は、オーボエの庄司知史さんのCDの伴奏ユニットとして結成したのですが、やってみて「いいじゃないか。いける」という感触を掴みました。巡り合わせというか、ここぞというタイミングで、必ず何かが起きるんです。(談)
神奈川県出身。国立音楽大学を首席で卒業、同時に矢田部賞受賞。2001年神奈川フィルソロ・コンサートマスターに就任以来“神奈川フィルの顔”として現在までその重責を担っている。これまでに神奈川文化賞未来賞、横浜文化賞文化・芸術奨励賞を受賞。2014年硬派弦楽アンサンブル「石田組」を結成。使用楽器は1690年製G.Tononi、1726年製M.Goffriller。
Photo
石田泰尚(ヴァイオリニスト)©Hikaru.☆
ISHIDA Yasunao: B1コンサート 「MONO 石田泰尚」 special ver.
横浜音祭り2016 横浜市民ギャラリーB1で行なわれたコンサート(2016年10/29)「MONO 石田泰尚」のプロモーション動画(同会場で収録 2016年8/31公開)
石田泰尚がコンサートマスターを務める神奈川フィルハーモ二ー管弦楽団2017-18シーズン定期演奏会プロモーション動画