闇と光の相剋
Facebook新田 修功さん投稿記事 漱石とスターウォーズ……⁉️🤗💕
夏目漱石の「坊ちゃん」や「三四郎」「吾輩は猫である」などの小説は有名ですが、一般的にはあまり読まれていない、「漱石文芸論集」という本に、彼の天才ぶりを見ることができます。
「ワーズワースが自然を愛するのは、山がそびえ立ち、雲が飛び、水が鳴り、石が響くからではなく、その内部に高尚で純潔な霊気が宿っているからだ。
それに比べて、バーンズは自然界を愛する心はあっても、自然を貫く、スピリットや”フォース” (a spirit”や”a force”)のことまでは分かっていないようだ」という意味のことを言っています。
漱石さんは、人間の理想は「真・美・善・壮」を実現することだと言います。
人間としてこんな風に生きることが理想だよ、ということを文章や物語で伝えても、受け取る側の心に機が熟していなければ伝わらない。
一般の人々の心にも分かりやすく伝えるためにこそ文芸の技巧というものがあるのだ、と言われています。
仏陀も、「縁なき衆生は救い難し」という言葉を残しているにも関わらず、亡くなるまで、いろんな角度から様々な喩え話を用いて人々を感化しようとされました。
ジョージ・ルーカスさんも、スターウォーズという壮大な光と闇の戦いをテーマにした映画によって、漱石さんと同じ「真・善・美・壮」の生き方を実現する勇気と希望を与えてくれました。
私がお伝えしている「賢者の一言」は、古今東西の様々な賢人たちの言葉を紹介しています。
読んでくださる人たちの心に、少しでも勇気と希望の光が灯ることを願って書いています。
今日も読んでくれてありがとう🙏😊💕
Facebook長堀 優さん投稿記事
大ヒット中の映画「鬼滅の刃」を観てきました。心に響くキーワードが満載、シビレまくりました。事前の知識がないまま観ても充分楽しめます。
ただ、Amazonプライムで第一話を見ておくと、主人公炭治郎の妹・禰豆子(ねずこ)がなぜ箱に入り背負われているかなどわかるようです。私も妻に説明してもらいました。
さて、まずは、映画冒頭から繰り返される次のセリフが、やけに頭に残ります。
「夢の外にある潜在意識の中の精神の核をこわせば、人は生きていけない」
この言葉通り、主人公の炭治郎はじめ鬼殺隊の剣士たちは、鬼に眠りの術をかけられ、深い眠りに落ちます。
そして、夢の中で精神の核を壊されそうになるのです。
ひょっとしたら、この剣士たちは、メディア・教育という「切符」をGHQに「切られ」思考停止に陥り、「良い」夢を見せられ続けてきた戦後の日本人の姿なのかもしれません。今、民族の精神の核も壊されつつあります。
しかも、眠りの術をかけるこの鬼たちは、人の生き血をあさります。そして、鬼と血を交換した者は鬼となり、鬼の誘いに乗らぬ者は、命を奪われるのです。
今、ネットで語られる「闇の儀式」を彷彿とさせるようで驚くばかり、アニメだからこそ描ける世界と言えます。
鬼殺隊剣士を統率する炎柱、煉獄さんの信条は、
「力を与えられた者は、弱いものを守らねばならない」
であり、どんなことがあっても決して揺らぐことはありません。命をかけて大義を貫く姿は、日本古来の武士道精神そのものです。
そして、煉獄さんは、闇からの執拗な誘いも敢然と断り、鬼との戦いに挑み、物語は感動のクライマックスへと向かうのです。
闇と光の相剋は、スターウォーズの重要なテーマでもありましたが、ここでは、さらにグッと掘り込まれているように感じます。ものすごい迫力でした。
もっと強くなるために鬼にならないか、と誘われた煉獄さんのセリフに私は心を揺さぶられました。
「老いることも死ぬことも、人間という儚い生き物の美しさだ 老いるからこそ、死ぬからこそ 堪らなく愛おしく、尊いのだ 強さというものは、肉体に対してのみ使う言葉ではない」 たかがアニメなどとは侮れません。人生の真実をついてると思います。なによりも、闇があるからこそ光は磨き抜かれ、輝きを増すのです。クライマックスの戦いを通じ、陰陽論の神髄が、しっかりと伝わってくるように感じます。
この情熱のまま、全身から炎をみなぎらせ、鬼に挑み続ける煉獄さんはかっこ良すぎです。
ちなみに、今の子供達は、予防注射のときには、周りから「全集中」「炎の呼吸🔥 壱の型!」などと声がけされて痛さを我慢するのだとか、 煉獄さんのように正義感の強い大人になってほしいものです。
眠りからの目覚め、武士道の大義と正義、真の強さ、赦し・・・
これらは、今の日本人が無意識に求めている態度なのかもしれません。この映画が、大ヒットしているのは、時代の必然なのでしょう。
日本人は、果たして剣士たちのように夢から目覚め、使命に向かい行動することができるのでしょうか。
世間でも、目を覚ませと言わんばかりのニュースが続きます。あちこちで目覚まし時計のベルが鳴り始めたようですね。面白くなってきました。