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JTTF -Japan Top Trick Federation-

JTTF メンバー反省会(なおなり編)

2021.11.19 22:15

皆さんこんにちは。JTTFのなおなりです。 

今回はJTTFメンバー反省会の第一弾として、ワタクシなおなりが自分の動画について解説・反省していきます。 

それでは、早速なおなりの動画の反省会をやっていきます。 


なお、この記事の途中まではWSTC 2021の結果が出る前に執筆しています。

最後の方は結果発表後に書いた文と、なおなりの演技動画に対して他のJTTFメンバーからのコメントもあります。


まずは動画をご覧ください。 



 この演技のモットーは「自分がやりたい技をやる!自分が他のコマプレイヤーに見て欲しい技をやる!」です。

構成には明らかに得点が入りにくい技、コスパの悪い技などもたくさん含まれています。

まだまだ狭いコマ界隈では、まだなおなりにしかできない(やらない?)技もあります。それらの技を多くのプレイヤーに見てほしいなぁと思って構成を組みました。 


それでは技ごとに解説していきます。 


①みんみん系 

投げ出してすぐ、みんみんぜみの枝渡り(コマが人差し指から順に小指まで移動し、その後また人差し指まで戻る)という技をやっているのですが、見にくくなってしまった…。投げ出しの角度を考えないといけないですね。精進します。 


②空中カメレオン

空中カメレオンを世界大会でやりたい!ただそれだけの連続技。空中カメレオンは紐巻き取らなきゃいけないし、回転すぐなくなるしで、コスパは悪いのですが、紐を巻き取る間に足下通しを入れたりして工夫しています。 


③水平軸むち系 

もう少し盛ればよかったかなぁと少し反省。でも流れはきれいじゃないかな?(基本なおなりは自分に甘いです) 


④ガメラ 

実はこの技、続きがあるんです。撮影日なかなか成功テイクが出なくて泣く泣く難易度を落としたトリック。やりたかったのはこれ 

https://www.instagram.com/p/CWNZOxbpxJo/?utm_source=ig_web_copy_link

どこまでも攻められる分、終わりが見えなくなるというのが、オンライン大会の怖いところ。 


⑤横むち1・2・3 

けん玉っぽく1・2・3でつなげてみました 


⑥線香花火系 

日本のコマを演技中にわざと地面で回す人ってあまりいないよなと思って入れたルーティン。

今改めてこの動き見るとと、コマの位置を固定するように技をやってパントマイムっぽい動きにチャレンジすればよかったなぁと思いますね。来年以降の課題だな。 


⑦回転に逆らう系 

これはもうやりたくてやったという感じですね。難易度は高い(と思う)のですが、技数は稼げないし、すぐ回転はなくなる。でも、自分がやりたい!だからやる! そんなのも大事だと思います。 


⑧ひも技 

これもチャレンジトリック。コマ本体で難しいことはほとんどしていないですが、ちょっと変わった紐さばきをしてみました。どんな風に採点されるかは全く不明。

 

⑨垂直軸コンボ 

後半、紐端リリースから流れでサディスティックになっているのですが、服も紐もコマも黒いので見にくい…。これも来年以降改善したいなぁ。 

(紐端リリース?サディスティック?という方のための補足:投げ出してビッグサン(コマを振り回す技)、両手むちをしたあと、右手に持った紐の端をリリースして(紐端リリース)、右手で紐の真ん中あたりを持ち、空中に飛ばしたコマを右手の一本だけの紐で下からはじき(サディスティック)、そのコマを手で受けるという技を行っています。) 


⑩裏技(upside down trick) 

数ある裏技レパートリーの中から、裏へびとリフティングをやってみました。見ている人に伝わるのかは不明。でも自分がやってて楽しいからオッケー! 


⑪手のせ系~指技~砂時計 

手のせ系は、上軸を下にはじく動きはあまりないかなと思って入れてみました。 指技は、動画では伝わりにくいなぁ…(リアルで見ても何やってるか分からないと言われたことがありますが) 

一応何やってるか解説しますと、 指技のはじめのルーティンは、親指から順に小指まで5本の指を軸の側面に当ててコマをはじいています。 指技2つ目のルーティンは、親指から順に小指まで5本の指でコマの胴体部分を上方向にはじいています。 

伝わらないかなぁ。でも自分が楽しいからオッケー。 

そして砂時計でフィニッシュ! 


と、こんなところです。 


初めてコマで大会の構成をつくって出場してみて、難しさと楽しさを感じました。 構成を組むのは頭を使うし、難しい。でも自分のやりたい技を詰め込めるって楽しい! 

この演技を、「何やってるか全然分からない」とか、「気持ち悪い動きだな」とか、「地味ぃぃ!」とかって思って楽しんで見てもらえると何よりうれしいです。 


そして、ここからは完全に余談ですが、ワタクシなおなり、今年の春から何度も気胸(肺から空気が漏れる病気)になっており、入院しては退院してということを繰り返しています。手術をすると、傷の痛みもありしばらくコマが出来なくなってしまいます。そんな中、奇跡的に大学の夏休みの期間は気胸にならずに動画撮影ができました(私の夏休みは9月末まででしたが、10月はじめからまた気胸になったので、ほんとに撮影できる期間は一瞬でした)。そんな夏休みと肺の調子のタイミングが奇跡的に合致して、今回の動画を撮影することができました。 ほんと、撮影できてよかった♪


以上、11月某日、入院中にこの記事を書いたなおなりがお伝えしました! (今は退院しているのでご安心を) 



っと、ここまでが、結果発表前に書いたものです。

せっかくなので結果もお伝えしますね。

皆さんに見ていただいたなおなりの演技、結果は、

オープンフリースタイル部門 第9位

でした。

細かい採点項目ごとの得点などは公表されていないため、何がどのくらい評価されたかはうかがい知ることができないのですが、審査員には比較的地味な技も技として認識されているのではないかなと思います。

どうやらワタクシの演技は、前半は全体的に見ても高得点だったそうです。

つまり、ムチのような飛び技系が高く評価されやすいのかなと思いました。





ではここからは、なおなりの演技について他のJTTFメンバーからコメントを貰いましたので、紹介します。


Jun Shimamura

どうも、Junです。 僕からは構成的な話を。 2投目ですが、紐を短く持つために手に紐を巻く時間を、脚下に通す技をやる時間として使っているところは、3分間という限られた時間を無駄なく使っているように思えます。 構成の前半ではウィップ(むち)の動きが多く、世界大会の基準から見ても高難易度です。 6投目(線香花火系)ですが、今のコマの競技シーンではコマを床に回すことはほぼ見られません。床を有効活用しているわけではないですが、床の存在を世界に認識させたという点で、価値の高い一技だと思います。 僕の構成は高得点を狙いに行っていた構成でしたが、なおなりの構成は、自分のやりたい技をしっかり魅せていく、全ての技に意味を持たせている構成だと思います。


トック

どうも、JTTFのトックです! なおなりの演技に対して簡単にコメントしていきます。 技や構成に関してはJunくんが力説してくれていると思うので、僕は今回の大会動画で感じた、プレイヤー「なおなり」の印象を書きます。 ずばり、「変態」 です。 もうですね、誰が見てもあの動画に映っているのは変態です。あらゆるムチを簡単にかつ連発してしまう所や、ミンミンゼミのコマ移し、指でコマを弾く地味技…(解説動画欲しいかも) 高度すぎて伝わらない技、高得点を狙っているのか狙っていないのか分からない技、誰も思いつくわけの無い技。そんな技を詰め込んできた演技を見て、そこに彼の変態さと柔軟な思考、コマへの飽くなき探究心が表出していると感じました。皆さんも彼の奇想天外な発想力、コマに対する強い愛情が今回の大会動画で伝わったのではないかと思います。


相当のコマの変態であるJTTFメンバーから「変態」と評価されたことは、とても嬉しいです。

(こまの世界での「変態」は褒め言葉です)


ただ、結果は公表され、様々な人からの評価を受けたわけですが、

それ以上に、初めて世界大会に出場して、自分が見せたい技をやれたということがとても楽しかったです!


この楽しさをたくさんのプレイヤーに味わってほしいなと思ったなおなりなのでした


それでは。