ものがたり『バガヴァッド・ギーター』第34話:行為の放棄とは(5)
2017.05.07 23:05
「自分の内面で幸福を味わい、
自己の中に喜びを得て、
目を自己の内面に向けるヨーガ実践者は、
ブラフマン(宇宙の真理)を悟り、
そこに生きる。
その人物は物質的な束縛から解放され、
超越的な安楽の境地
(ブラフマ・ブータ)
に達する。
心を支配して、
あらゆる罪と疑念から自由になって、
生命すべての向上のために働く人は、物質存在の悲しみや苦しみから解放されて、
ブラフマン(宇宙の真理)を悟る。
怒りや
物欲(これが欲しい、という気持ち)や性欲や肉食を手放した人々、
心を支配して魂の真理に精通した
聖なる人々は、
その精神的な魂での悟りによって、
物質的生活から解放される。
感覚を外界のものごとから切り離し、
眉間を見ることに集中して、
鼻のあなを通してなされる
吸う息と吐く息を止める。
このように
心と感覚と知性を支配して、
解脱を目指す聖者は、
欲望と怒りと恐怖から自由になる。
常にこのような境地にある人は、
確実に解放されている。
私(クリシュナ)が
一切の供犠と苦行を受け取るものであり、
私が惑星と神々の究極の支配者であり、
生命の幸福を願う大親友である
と知る者は永遠の平安に達する。」
このように至上主クリシュナは
親友のアルジュナに
解放と心の平安について
おしえたのでした。
…続きはまた明日。
(今日は5章24-29節<5章おわり>まででした)