私と仕事。
こんばんは。
ゴールデンウィークも終わり、観光地や商業地の方はホッと一息、ですかね。
まちの活性化に関わる仕事をしてきて、20年ほど。
完全にフリーランスとして独立して、ちょうど5年あまり。
実は、わたくし、少し前まで、「もうこの仕事も、そろそろいいかなぁ」と思い始めていました。
今まで、いろんなことがあったけれど、そういう気持ちを持ったのは、20年間で、恐らく初めてだったかと思います。
今年に入って、仕事で、とても気分の悪いことが続きました。
一言で言えば、私自身の職能に対する大きな否定。
1つの出来事ではなく、一連の仕事の中で。何度も、何度も。
複数のまちに関わっていますので、それぞれのところで、様々な立場の方々に、です。
(てめぇ、バカにしてんのか?)
ストレートに言えば、そんな思いを持つことさえ、ありました。
まちの再生に必要なプロデュースって、どういう仕事なんでしょうか。
まちを再生させていくために、必要な仕組みを提案し、作ることができる。
そして、その仕組みを活かして発展させつつ、企画や事業を通じて、まちに変化を生める環境を創ることができる。
その価値が、全くわかってもらえていない、と感じることが多くって。
関わっているそれぞれのまちや人への思い入れもありますから、
ビジネスだから、と割り切れるものでもありません。
もちろん、どうも上手くいかないな、と思うことなど、今までも何十回とあったはずです。
中には、ずいぶんな責任を背負わされたり、嫉妬からか突然追い出されて、路頭に迷わされるような出来事もありました。
屋根に上がって、ハシゴを外されかける。そんなのも、よくあること、でした。
それでも不思議と、もういいかな、とは思わなかったのです。
仕事は、他人が評価するもの。
また、よい評価が得られるように、努力すれば良い。
そう考えてきたからかしら。
でも、いまは随分と上手くやれるようになっている。なのになぜ、の思いが強くなったのかな?
それで、浅田真央さんじゃないけれど、(もう、いいんじゃないかな)と思ってしまったのです。
金メダル=そんなにすごい結果は残していないけれど、まぁそれなりにはできるようになったし、それなりに結果も出ているし、これからも次々と具体的な成果が出てくるだろう。
だから、もういいんじゃないかな、と。
このあと15年、20年、やっていこうと思う気持ちが、なんとなく途切れそうになって。
インバウンドなど、マーケットが大きくなるであろう関連ジャンルで、もっとさらに腕をふるってみたい、との気持ちもありますしね。
桜の花も、なんとなく虚ろに見えた、そんなある日のこと。
「古田さんが、高校の教科書に載ってるんだけど!」って、連絡があり。
一瞬、何のことかわからなかったのですが、内容を聞いて、あぁ、そんなこと、あったな、と。
実は、5年半ほど前。まだ神戸のオールドダウンで、タウンマネージメント組織(NPO法人)での仕事が本務だった頃。教科書最大手の東京書籍出版部から、家庭科の教科書に仕事の内容を紹介したい、との連絡があって、????となったのですが、取材を受けたんですね。それが、「私と仕事」ってタイトルの内容。新しいソーシャルな感じの仕事とその仕事をしている人を紹介して、高校生に職業について考えてもらう、というものだったかと思います。
教科書っていうのは、普通の出版物と違って、「教科書検定」があります。だから、実際に教科書として出版されて教材になるまで、3〜4年かかるんです。だから、私、もう忘れていたんですよ。ところが、当時の仕事先で知り合った小学生だった女の子が、4月に高校生となり、持っていた教科書内で発見され(笑)、お母さん(知人)に話したそうなんです。
で、送ってくれたものが、こちら。
ピンボケだから、かもしれせんが、ちょっとだけ若いです^^
で、こんな表紙。自立・共生・創造かぁ・・・(遠い目)
内容を読んで、しばらくしたら、少し気持ちに変化が生まれました。
この7〜8年間で、自分の仕事のキャリアも役割も新たになっています。
当時と比較してみると、この5年は本当に早かったんだな。
いっぱい、走ったんだな、と思えてきました。
まぁ、もう1年、辛抱してみようかな。
でも、納得できなかった時は、仕事の内容や比重を変えてみよう。
そう思っている誕生月の始めでした。
日々の業務ノートのページに、長々と、失礼いたしました。
今日は、自分のためだけのブログ記事です。
ついでに、以下、少しだけ抜書きです。
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Q 挫折しそうなとき、どうやって乗り切りましたか?
A (中略)まちづくりの仕事は多種多様で、何をしているのかと聞かれると自分でも答えに困るような状態。職業としてまだ確立されていないもので、仕事のあり方、進め方でもずいぶん悩み、自分で説明できないなら、周りもなぜ必要なのかわからないだろう、という思いも持っていました。
でも、まちが少しずつ変わって行くと、「こういう組織があって、あの人たちがいるからだ」とわかってもらえる様になり、だんだん評価が高まっていき、(中略) それが広がり定着していくと《職業》として確立され、みんなに認められていく。私がやっているのはそういう仕事なんだなと思い始めたら、悩んだり迷ったりしなくなりましたね。
Q 高校生にアドバイスをください。
A 楽しい大人に知り合えたことが、この仕事をするきっかけの1つでもありました。学生時代に全国各地を巡ってお話を聞いたりお手伝いをしていたりしたときに、優しくて楽しそうな大人がいっぱいいたんです。(中略)自分の職業に誇りを持ってやっている人たちは、いい人生を送っているという気がします。(中略)違う世代の人たちと交流できる場所へどんどん行くことが大切じゃないかなと思いますよ。