なぜギヤが必要なのか
わざわざそんなことを考えることもないとは思いますが、
ミニロボの改造で最初に手を付けるであろうギヤ交換。
なんでギヤを交換すると速くなるのでしょうか!?
ミニロボで使われているモーターはとても小さくて、パワーもないですが、200gもの重さをびゅんびゅん走らせることができます。 ミニ四駆は単三電池2本で一回り大きなモーターを1個回します。
ミニロボは単四電池2本で3個のモーターを動かすので、なかなか大変なことです。
これを実現するのはモーターからタイヤまで続くギヤたちのおかげです。
カタログでは上記の減速比だと書かれています。
標準のギヤはモーター24回転でタイヤが1回転するのに対し、超速ギヤは13回転で一回転分だと読むことが出来ますね。
それぞれのギヤ枚数はこんな感じです。
(一つ足りない・・・
小さな小さな力を、何回転も回すことで大きな力に変えていきます。
ゆっくり回転しながら大きな力を出すのは苦手なので、とにかくたくさん回すほうがモーターは得意です。
青い標準の二段ギヤと、赤の二段ギヤを見てみると、大小のギヤの枚数差が大きく異なっていることがわかります。
ピニオンギヤ(入力)が一生懸命大きなギヤを回すと、その力が内側の小さなギヤへ伝わります。 大小の差が小さい赤の超速ギヤは、おなじ回転数でも回せるギヤの歯数が近いので、回した力をより大きな力に変えずに、回転数を維持するようにできているわけです(ちょっとわかりにくいですね
それを4回繰り返すことで、小さなモーターの出力は徐々に大きな力へを変換されていきます。
自転車のギヤと同じですね。 速く走るために大きなギヤを使いますが、力がないので坂道を上るのは苦手です。
超速ギヤにすることで手に入れたスピードは、ミニロボの力と引き換えになっています。 相撲をするなら断然標準ギヤです。 力なら負けません(遅いけど)
超速ギヤを生かすには、減ったパワーを補うために軽量化してモーターへの負担を減らすしかありません。 強度に気を付けて軽くしてあげましょう。 加速も鋭くなるはずです。
さて、ミニロボのギヤに話を戻して、、
モーターにはピニオンギヤと呼ばれる小さなギヤを取り付けます。
(モーターの軸をダイアモンドヤスリで少し削っておくと抜けにくくなります)
そこから4枚のギヤを通して、モーターの力をミニロボに与えます。
ギヤのギザギザは、インボリュート曲線を描くインボリュート歯車と呼ばれるものです。
ギヤ同士がきちんとかみ合うように独特な形状をしています。
精密部品なので、パーツの切り離しには細心の注意が必要ですが、ミニロボのギヤは、設計者の配慮のお陰でランナーが裏についているので、ギヤを傷めずに切り離すことが出来ます。また、強度と精度が必要なのでここだけ素材が違います(たぶん
(成形上の都合で?ギヤは少しテーパーがかかっているように見えますが・・)
ネジ以上に奥の深いパーツなのではないでしょうか。
ミニロボを強くするには超速ギヤが必須アイテムとなっています。
より速くボールを取ってゴールに向かえることが大事です。
組み替えたら終わりなのであまり考えない部分かもしれませんが、組み付けやグリスアップは入念に行うことが重要です。
その他
・グリスは何がいいのか?
・グリスはどれくらい塗布するのがよいのか?
・この騒音はどうにかなるのか?
などいずれ検証してみたいと思います。
*カタログに習って”ギヤ”と表記しましたが、”ギア”のほうが個人的にはしっくりきます。 どちらも間違いではありません。
*2017/05/13追記
公式Webサイト上では”ギア”という表現になっています。 こちらのほうが自然ですね、、
今後は”ギア”にしようそうしよう。