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不動産賃貸管理のRIEGLE

【ガイドラインを実践した敷金査定】

2021.11.16 23:50

実際に敷金査定をしたときに、退去者にどれくらい請求できるのかを、減価グラフや修理単位、ダメージレベルの査定などで検証してみます。


ある団体が敷金査定大会を開催したことがあります。


入居者が退去した部屋を各社の担当者が実際に査定してみました。


入居期間4年、部屋は2DKの約40㎡、敷金2ヶ月で13万円、借主には畳張替え・クリーニング費用負担特約があります。


その結果、少ない見積もりで63,000円、一番高くて360,000円、その他100,000円前後、200,000円くらいとばらつきが生じました。


原因はクロスの修理方法が、各社で違ったことです。


《査定額を決める計算式》

天・壁クロスがダメになった場合の基本的な計算は次のようになります。


㎡単価×面積×経過年数負担割合=退去者が負担する金額

このように天・壁の修理の場合は、退去者に請求できるのは、その傷めた面だけです。


もし、2面のクロスをそれぞれ10㎝四方くらい破ってしまった場合は、退去者に請求できるのは、その破った2面分の張替え費用だけです。


経過年数による価値の低下を考慮しますので、その2面分の張替え費用の、さらに減価グラフの数%分しか敷金から引くことはできません。


〔2面の壁クロス10㎝四方を破ってしまった場合の計算例 入居期間3年半(新築入居)〕

クロスの㎡単価1,300円、壁一面の面積6.5㎡、3年半入居して、壁2面をそれぞれ10㎝四方破ってしまい、貸主は部屋の壁全体(4面)のクロス26㎡を張り替えたいとします。


この部屋全体の壁クロス張替え費用は1,300円×26㎡で33,800円です。


このうち、借主に負担させることのできる金額は1,300円(クロス張替えの㎡単価)×13㎡(2面の面積)×40%(経過年数による負担割合)で6,760円です。


33,800円−6,760円=27,040円が貸主負担となります。