ZIPANG TOKIO 2020「奈良 薬師寺『食堂』公開!日本画家 田渕俊夫画伯の描いた大壁画と建築家 伊東豊雄氏のデザインが荘厳な雰囲気を醸し出す」
薬師寺食堂ご本尊「阿弥陀三尊浄土図」
平成29年5月9日、薬師寺は平成27年から開始した食堂(じきどう)の完成に伴い堂内を報道関係者に公開した。食堂(じきどう)は僧侶が斎食や修行をした主要な伽藍の一つである。
西ノ京町の薬師寺を訪ねたのは、昭和56年の「西塔」復興で宮大工の西岡棟梁にお目にかかって以来であった。何年たっても変わらない雰囲気と木造の伽藍に癒される。
薬師寺 食堂(じきどう)について
薬師寺は昭和43年以来、「お写経勧進による白鳳伽藍復興」を続けている。昭和51年の金堂復興を皮切りに、西塔・中門・大講堂・回廊の復興を行ってきた。 この度、薬師寺白鳳伽藍の主要堂塔のひとつである食堂(じきどう)の復興が成就した。
食堂は東西約41㍍、南北約16㍍の大きさの建物に、日本画家の田渕俊夫画伯の描いた6㍍四方の「阿弥陀三尊浄土図」と全長50㍍におよぶ大壁画「仏教伝来の道と薬師寺」が掲げられ、さらには建築家の伊東豊雄氏デザインによる金色の雲がたなびく天井が見事にマッチして、堂内の荘厳な雰囲気に感動を覚える。
薬師寺「食堂」外観
食堂とは
食堂は僧侶が斎食をするための建物で、僧侶約300人が一堂に会する規模であったと発掘調査により判明している。『薬師寺縁起』によると食堂の規模は東大寺、大安寺に次ぐ大きさとされており、その記録がほぼ裏付けられている。
創建当初の建物は天平2年(730)頃に建てられたとみられ、天禄4年(973)に焼失した。その後、寛弘2年(1005)に再建されたが、再び失われた。(年代不明)
新たに復興した食堂は、建物外観は奈良時代の意匠を凝らした作りとし、内部は現代技術を活用することで広い空間を確保し、食堂を多目的に利用することを想定している。
◇今後の予定◇
・食堂落慶法要(ご招待者のみ)
平成29年5月26日(金)・27日(土)・28日(日)
・一般公開
平成29年7月1日(土)~11月30日(木) 特別拝観料 500円(要通常拝観料)
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(敬称略)
奈良大本山 薬師寺
〒630-8563 奈良県奈良市西ノ京町457 電話 0742-33-6001