【インタビュー】歌手の三丘翔太が、あの‟水谷千重子”プロデュースの新曲を発売。歌い手としてコロナ禍で考えたこととは?
■水谷千重子(左)、三丘翔太(右)
歌手の三丘翔太が、水谷千重子プロデュースによる両A面シングル「よこはま埠頭/そんなもん人生」を発売しました。
1976年、三丘の師匠である作曲家の水森英夫氏が、「心のどこかにずっと引っかかっていた歌です。誰にでも歌えるような歌ではなく、温め続けるしかなかった」と語る、自身の体調不良から歌手活動を断念せざるを得なくなったことで幻のセンカンドシングルとなった「よこはま埠頭」が、45年の時を経て、弟子の三丘翔太による歌声で息を吹き込まれ蘇りました。
そして、両A面シングルのもう一曲「そんなもん人生」は、あの水谷千重子が作詞を手掛けた楽曲で、芸歴50年を迎えた彼女が、「翔太ちゃんは昭和にも平成にも令和にもなれる子!今、翔太ちゃんが歌うから面白い!って感じの曲に仕上がったと思うわ!」と、その豊富な経験と情熱を後進に伝えるべく書き下ろした意欲作に仕上がりました。
タイプの違う2曲を歌う三丘翔太に、楽曲についてと、歌を届けることが出来なかったコロナ禍を振り返り、これから歌うことへの思いなどを聞きました。
■三丘翔太
●今回、両A面シングルでトータルプロデュースがあの水谷千重子さんということですが、水谷さんとはどのようなきっかけで出会ったのですか?
デビュー当時、「エンカメ」(THAT'S ENKA TAINMENT〜ちょっと唄っていいかしら?〜の略称。朝日放送にて2018年9月までOA)という演歌の番組に出演させて頂き、水谷先生と大阪の街を回るロケでご一緒させて頂いた時が初めてでした。
●水谷さんとお会いした時の印象は?
とにかく「自己アピールの塊」のような方ですが(笑)、とても大胆でありながら繊細。一つ一つの所作や、相手の思っていることを常に意識されていました。これまでの人生で、水谷先生のような「直感的な感性」をお持ちの方に出会ったことが無かったのでとても驚きましたが、いつかご一緒させて頂く機会ができたら嬉しいなとは思っていました。
●両A面の1曲目となる「よこはま埠頭」は、師匠の水森英夫さんの作品です。この曲はどのような曲ですか?また、カラオケで歌う時のポイントはございますか?
「よこはま埠頭」は、もともと水森先生が歌うために1970年代の後半に作られた曲で、当時の「歌謡黄金時代」のリズム感やメロディが感じられる曲になっています。ですから、現在の歌謡曲リバイバルの流れの中、「一周回って」斬新であり新鮮な曲なのではと思います。当時はまだ「演歌」「歌謡曲」というジャンル分けが無く「流行歌」と言われていた頃ですので、どこかカヴァー曲を歌っているようにも感じます。
カラオケで歌う時は、譜割りが細かいので焦りがちになりますが、たっぷりと歌って頂けたら大きな歌になると思います。
■「よこはま埠頭」ミュージックビデオ
●もう1曲の「そんなもん人生」は、水谷千重子さんが作詞を手掛け、水森英夫さんが作曲を致しましたが、こちらはどのような曲ですか?
水谷先生と水森先生と三丘で「スリーM」と仰ってました(笑)。とにかく演歌独特の制約を一切取っ払った自由な作詞法なのですが、とても詞の世界に情緒があって言葉選びも斬新でした。水森先生もこれまでに出会ったことのない歌詞だったので、曲をつけるうえで悩まれていました(笑)。「そんなもん人生」のミュージックビデオでは、水谷先生と共演していますので、是非ご覧ください。
■水谷千重子プロデュース「そんなもん人生」ミュージックビデオ
●さて、昨年からのコロナ禍で、コンサートやイベントなどで生の歌を届ける機会があまりできなかったと思います。三丘さんの歌を楽しみにしているファンの方とは、どういった形でコミュニケーションを取っていましたか?
去年の夏からYouTubeで「三丘翔太ちゃんねる」を開設しました。「紅白歌合戦」が好きなので、当初は紅白について語っていました。今年に入ってからは「個人練習ライブ」と題した約2時間の生配信を月に3、4回行っています。現在まで38回行っていますが、回数を重ねるごとにチャットへの反応も早くなり、見てくださる方が増えていることを実感しています。また、自分が行ったことがない地域の方にも見て頂いているということなど、ネットを通じて繋がっていることや色々なことに気づけました。
●少しずつですが、以前の様な状況に戻り始めています。コンサート活動も再開されていくと思いますが、この2年間を経て何か歌うことへの思いなど、心境の変化はございましたか?
昨年の11月に、感染対策を行って初のワンマンコンサートを名古屋で行いました。コロナ禍ではありましたが、たくさんの方が足を運んでくださいました。8か月近く歌う機会が無かった中、1曲目が終わった後に頂いた拍手は今も忘れられません。
今年に入り、いくつかのイベントにも出演させて頂いていますが、毎回「拍手の音ってこんな音だったんだ」ということを実感しています。自分もコンサートを見に行って拍手をするのですが、「こうやって手を叩いて拍手をすることでストレス発散になっている」ということにも改めて気づきました。
今、ネットをはじめ様々な形で音楽を届けることは出来ますが、歌い手はやはり「ステージ」の中でしか生きられないのかなとも感じました。やはり、人間対人間で歌を伝えるということがライブなのだと思います。
●最後にファンの皆様へのメッセージをお願いいたします。
このコロナ禍の2年間は、ファンの方にお会いする機会も少なくなったことで、生の歌声を届けたいという思いが非常に強まりました。これからのステージを大事にし、常に勝負するつもりでパワーアップした三丘翔太の歌声を届けていきますので、皆様応援頂きますよう宜しくお願いいたします。
■「そんなもん人生」メイキングビデオ
<商品情報>
三丘翔太 両A面シングル
「よこはま埠頭/そんなもん人生」
2021年11月17日発売
よこはま埠頭(詞:かず翼 曲:水森英夫 編:石倉重信)
そんなもん人生(詞:水谷千重子 曲:水森英夫 編:石倉重信)
TECA-21057 定価:¥1,350(税抜価格¥1,227)
■テイチクエンタテインメント
https://www.teichiku.co.jp/teichiku/artist/mitsuoka/
#おとなのおと #三丘翔太 #水谷千重子 #水森英夫