ものがたり『バガヴァッド・ギーター』第41話:瞑想とは(7)
至上主クリシュナは、
アルジュナの質問に答えます。
「アルジュナよ。
真理を求めたものの、
完成できなった(悟りきれなかった)
ヨーギーは、
この世でもあの世でも
滅びることはない。
友よ。
吉兆な行いをした者は
決して悪い道に堕ちない。
短い期間ヨーガを修練した後に、
挫折したヨーギーは、
次の人生で心のきれいな者たちの
住む惑星に行き、
長い間そこの生活を楽しんだ後で、
徳の高い、裕福な家庭に生まれる。
長い期間ヨーガを実践した後、
挫折したヨーギーは、
大いなる知識を備えた
ヨーギーの家庭に生まれる。
地球上において、
このような誕生は、
とてもめずらしいことである。
アルジュナよ。
その挫折したヨーギーは、
パラマートマー
(すべてのものの内側に宿り導く至上主)
が与える知性によって
前世における神聖な意識を
よみがえらせて、
再び、ヨーガの完成に向けて
努力し精進する。
その人物は、
いろいろな障害や困難にもかかわらず、
前世で精進した徳によって
知らないうちに
ヨーガの思想にひかれる。
その人物は
ヨーガの修練について少し探求した後、
ヴェーダに述べられている
果報を求める(サカーマ・カルマ)の道を超越する。
数えきれぬほどたくさんの誕生
を繰り返して修行を重ねて、
努力して精進し、
精神的な向上を目指してはげみ、
すべての罪を洗い清めた
ヨーギーは完成して、
ついに至上の目的地にたどりつく。
パラマートマー(内導主)を
崇拝するアシュターンガ・ヨーガを
修練するものは、
苦行する者よりも偉大である。
また、至上主の非人格的な側面を
崇拝するギャーニー(知識を探求するヨーガを実践するもの)
よりも偉大である。
さらに見返りを求めて行動する
カルミー(カルマヨーガを実践するもの)
よりも偉大である。
だからアルジュナよ、
ぜひヨーガを実践するヨーギーになりなさい。
だが、
すべてのヨーギーの中で、
私に愛着して、
大いなる信念を持って
私を崇拝する者は、
最高のヨーギーである。
これが私の意見である。」
…続きはまた明日。
(今日は6章40-47節<6章おわり>まででした)