おおすみ漁師飯 Chapter02
2017.05.15 04:20
垂水市 味処桜勘×垂水市漁協女性部
【漬けカンパチだし茶漬け】
漁から戻った海の男のような
食欲の高まりに、自分でも驚いた。
浜の女性たちも男たちに負けないくらいの情熱を注ぎ込むのが、おおすみ漁師飯。
垂水市漁協の「漬けカンパチだし茶漬け」は漁協女性部の瀬脇とも子さんを中心に生み出された。
「だし茶漬け」は、この土地で昔からよく食べられている、カンパチの漬け丼に特製の出汁をかけるというシンプルなもの。「私の家庭で作っている出汁の作り方なんです。カンパチの骨を焼いて生臭さをとり、香ばしさを出します。それを昆布やしいたけといっしょに出汁をとり、味を付けたもの」。なるほど、家庭料理の知恵が注がれる漁師飯なのだ。
この日、出汁茶漬けをいただいたのは港の目の前にある「味処桜勘」。これからメニュー化される予定の「特製漬けカンパチだし茶漬け」を試食。づけの切身が二段重ねになっていて、鰻のひつまぶしのよう。はじめは漬け丼として食べ、二段目からは出汁をかけて食べるのだ。づけはひと口目から、ぐいぐいひき込まれる。出汁を注ぐとあら不思議、まったく違う味わいとなり、するするっと完食。おいしさの二段ロケットに、若い頃の食欲が戻ってきたようで驚いた。
丼のなかに切り身の花を咲かせたような、カンパチのづけ丼。
カンパチは垂水市漁協のブランド魚「海の桜勘(おうかん)」。
かき込んで、両方の頬を膨らませる。ああ、この幸福感は久々だ。
垂水市 味処桜勘×垂水市漁協女性部
垂水市海潟643-14
☎0994-32-0321