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映像翻訳者 mizuki

国際映画祭キュレーターの声

2018.07.21 09:30

【第1作(120分)】

どれだけ優れたテクニックや知識のある演奏者でも、聴き手の感動を呼べるとは限りません。演奏者が作曲者の心を理解しようと歩み寄り、聴き手の心に届けられるかが要になります。


同じように、どれだけ莫大な知識を有した翻訳者でも、読み手の心に浸みわたる翻訳ができるとは限りません。翻訳者が作者の心を理解して初めて翻訳の質が上がり、読み手の心に届けて初めて真実の翻訳となるでしょう。

翻訳は、心を繋ぐ作業です。


わたしの英語字幕翻訳デビューの作品は、2010年ローマ国際映画祭でワールドプレミア上映されました。映画祭キュレーターのお声をご紹介します。


これほど優しく繊細な映画、かつ、大人の孤独と思春期の脆(もろ)さに迫った映画に出会うことはめったにない。

この映画は(省略)美しい冷静な世界観で、各ショットが登場人物を取り囲んでいる。

全体を通して幾何学的に構成され、葛藤のうちにある希望と傷つきやすい魂を映し出している。これは、わたしたちの心を揺さぶるものだ。

(本ネイティブと違ってイタリア人の英語だったので、和訳に苦戦しました……)


初めての字幕翻訳と海外上映。真っ白な気持ちで一歩を踏み出しました。

「日本映画の心」を「国際映画祭キュレーターの心」に届けられたのではないでしょうか。2つの心を繋いだと信じています。


この上映にあたり、プレスキットの翻訳やローマへの旅の手配もさせていただきました。意義深いスタートとなりました。