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kojinkai

一旦呼吸を整えて。

2017.04.20 14:48

中学1年生たちが、割とプロセスの長い方程式に


取り掛かり始めました。


( )や小数や分数が混じり始め、


やはりこの辺りからはミスが出始めます。


 


しかし、このミスが何に起因しているかというと、


これまでと同じ行数程度で複雑な方程式を


解きこなそうという、途中を省いて


”かっこよく”解こうとする感覚なのです。


 


むしろ、初期の頃は長くてもいいのです。


 


 


3x+2=5x-8


3x+2-2=5x-8-2


3x=5x-10


3x-5x=5x-10-5x


-2x=-10


-2x/-2=-10/-2


x=5


 


3×5+2=17


5×5-8=17


これは問題に適している。


 


 


これは、方程式の移項の単元での


記述例です。学び始めの頃。


無論、=の列は点線を引いて揃えます。


 


もう移項の仕方を分かって大体できる子にも、


2週間くらいはずっとこの解き方で


解いてもらうことにしています。


そう、ただ移項をしている時にも、


等式の関係から両辺に同じ計算を行っているという


”幻影”が見えるほどに洗練をさせるのです。


スラッシュを入れて消す作業も綿密に。


心底移項というのがどういう原理に基づいているのか


その点を体で理解してもらうのです。


 


こうやることによって、


方程式でなく、計算の場合にも分母を消してしまう、


というようなミスがなくなるのです。


 


大体分かってるっていうのが一番怪しい。


それが後々”いつもなぜかミスってしまう凡ミス”に


繋がってくることもしばしばで、特に


中学生は人数ちょうどいいので、こういった細々としたことを


丁寧に丁寧に、ひとつひとつの所作に至るまで


見させてもらうのです。


 


どんなに頭が良くても、初学者である。


中学生までの対応の基本スタンスは変えません。


 


 


簡単なことだからこそ、原理を学べます。


原理は、後に続く体系の土台です。


小学生で割と余裕だった子も、一旦呼吸を整えて、


改めて第1学年であるという意識、初心に戻り、


学び進めていきましょう。