指示されたルールを守る力。
先生の指示だけでなく、問題の解答形式や解答方法など、勉強をしている時には必ずと言っていいほど守ったほうがいいルールがあります。それを勝手にショートカットしようとすると、どこかでボロが出てしまうこともしばしばであり、それを何とかするためには、小さなことからルールを作って守らせてみるということから、それが始まるのかもしれません。
例えば、「授業前に必要な道具を綺麗に机の上に整えておくこと」とか、「授業前に鉛筆を全て研いで整えておくこと」とか、「帰るときは椅子を整えて帰ること」とかね。細かいルールを片っ端から羅列した時に、子どもたちが一体どれくらいのことを達成するのかを見てみると一目瞭然であり、日頃からこうやる、こうやる、次はこうやる・・・と、段取りをしっかりと考えて行動する子は、問題解答の時も細かなルールをしっかり守ってきます。すぐにできるようにならなくとも、長い期間ずっとそうやって考えていると、1年とか3年越しに変化が見られてくるケースがほとんどです。
小さな話かもしれませんが、習慣化というのは学習においてとても重要な側面を持っており、そもそも学習習慣を身につけるという以前に、日頃の生活習慣がどのように整っているのか?ということから見つめてみなければならないでしょう。
ちなみに言えば、そのルールを守らせることにはあんまり意味はないかもしれませんん。そのルールがどんな意味を持つかというよりも、ルールそれ自体を常に意識できているのかということが重要なのですね。
賢さとか、状況判断能力とか、そんなのは本当に長期にわたる関わりの積み重ねによります。あらゆるお教室や学校、私らのような指導の場においてもそれは為されますが、それでも半分なのです。