コーチ・トレーナー・選手。そして、選手の気持ち。
保護者さんのタイプは実に二手に分かれ、割と子どもさんに任せた子育てをなさっている方と、ガッツリと理解して積極的に関わって行く方といらっしゃいます。特にどちらが優れているというわけでもなく、それは子どもさんの性格に合わせて丁寧に向き合ってこられた結果なのだろうということがよく分かるのです。なぜなら、いずれのパターンにおいても、「自分の親を尊敬しているし、感謝している」という言葉が出てくるからです。場合によっては、「ちょっと親にも足りないところがあるけど、だから自分が補って頑張りたい」みたいなことまでおっしゃるお子さんもいますよ。親御さんからすれば、実に頼もしいお子さんを育てられているものだと私は思います。
先日、ある保護者の方からメッセージをいただきました。
「先生のところの塾に子どもをやっていると、先生がコーチ、私がトレーナー、子どもが選手みたいな感覚です。」
子どもにはそういう話はしませんが、ちょうどたまたまそのメッセージをいただいた翌日に、その親御さんのお子さんがおっしゃっていました。
「お母さんは、多分まだ俺に側にいて欲しいって思ってるだろうから、高校は寮に入ったりとかする選択肢もあるけど、普通に西高を出て、それから自由に生きます。お母さんは厳しいけど、一緒にいると面白いし。そして多分、自分が家にいないと多分寂しがるから。」
親御さんの気持ちは十二分に伝わっております。この子も自分の持っている能力を認識していながら、まだあれこれやってみたいことに余裕を持って生きていたいという感覚であるということを理解しています。
「それに、先生といるとなんか面白いことが起きる気がするから、この塾も通い続けたいしね。」
愛されキャラだな、と、私もその子を暖かく見守っています。