小4生、初めての演習指導。
今週は、小4生に演習方法の手ほどきを行いました。
「2回目の演習が終わってからが、本当の勉強だよ。」
このことを、生徒たちには口酸っぱく伝えます。
問題は解くだけでなく、解いたところはポイントになるから、資料を読み直す時の視点にもなるのです。問題演習は、ただ知識を埋め込んでいくだけでなく、資料を読む時の読み方をうまくしていくという面でも必要なことだと思っていますので、だからこそ、丁寧に指導をしているのです。
授業は、はっきり言って4年教材の一部しかやれていません。しかし、
「黒潮がここを流れているから、高知県には夏の季節風が吹く時に暖かく湿った風が吹いてきて、雨が多く降る。」
とか、
「ビニールハウスは夏野菜の促成栽培にぴったりだけど、石油をいっぱい使ってしまうし、お金もかかるからそれが問題だ。」
とか、
「北海道は日高山脈をはじめとした大きな山がたくさんある地域だから、人がたくさん住んでいる地域は少ない平地がほとんどで、東の方は根釧台地があって、混合農業が行われている。」
とか・・・
これは、今の4年生があれこれ説明してくれる言葉を引用しているものですが、みんな教材はこれまでに何度だって読んでいるので、先日もフェーン現象がどうとか一生懸命説明をしていました。
地理は覚える教科だっていうイメージをこの子たちが持たないように、全力で理屈を解き明かしていく作業が必要で、特に私はこの学年で”考える地理”を達成したいから、授業回数が少なくてもいい、身につく量はまだ少なくていいから、ちゃんと子ども自身が理由が説明できるような授業をしたいと心がけてきました。生徒たちはそんなふうに育っていってくれているから、安定感抜群です。その証拠に、「先生質問です!」が授業中に何回も出てきます。こんな経験は初めてでした。そもそも4年に理科とか社会を指導するのが塾では初めての経験でしたから。
今週は、そんな熱心に飛び交う知識を一旦問題演習に下ろして、しっかり定着することの面白さを実感してもらうというのが趣旨でした。小5になってからは、小テスト回数も増えてきますし、模試も実施していきます。演習方法は「紅人会式だ」とカッコつけましたが、実に普通の方法です。な〜んの変哲も無い王道の学び方ですし、実に古典的だなと笑ってしまうほどです。
しかし、小学校中学年くらいは、そういう方法があるっていうだけで安心して取り組めるメリットもあります。私は、究極は、「読んだだけで大切なところがわかり、ほとんどを読むことだけで解決できること」を目指しています。
問題を解くときは、”何が、なぜ問われているのか?”を考えることが最優先です。12月までかけて、それをじっくりと鍛えていきます。