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kojinkai

なんでどうせ同じこと習うのに高いとか安いとかあるんですか?

2016.10.28 16:07

 この質問は、実に急所を突いている質問だったような気がしたので、少しばかり触れておきたいなと思ってブログを書いています。


 


 あらかじめ子どもたちには宣言しています。


 


 「私は必ず、君たちがよく知っている塾の授業よりも進度を遅くして授業をする。堂々と、遅いと宣言する。だから、周りの友人よりも少し遅れている感覚になることもあるかも知れない。だけど、小6の夏までにやったこと、終わっていることは同じになるように、ちゃんと考えて授業を組み立ててる。大切なことは、自分はちゃんと”自分の力で分かっている”という感覚であること、”お父さんお母さんに何を習ったか、いつ聞かれてもちゃんと説明できる”授業を受けている感覚であること、”課題は、理解したことを覚えていく必要な作業であり、それは全て自分の実になるものなんだ、だから分からないを残さずに取り組む”という意識で取り組むこと。これらを守って、いつも自信を持っている自分であることを、君たちにお願いしたい。」


 


 伸びる子は、絶対に親御さんが車の中でも食事中でも、必ず学習についての質問をしています。学校ではどうだったか、塾ではどうだったか、読んでいる本はどうなのか、見ていた動画はどうだったか、子どもにとっても興味関心を抱いていて、子どもはさも当たり前のようにそれを家庭でベラベラと話しまくり、常にナチュラルに”説明する”ことを生活の中に置いています。


 


 子どもは言いますよ。


 


「この授業めっちゃ面白かった!帰り道に絶対お母さんから授業のこと聞かれるから、こことここをちゃんと覚えておいて説明しないと!え〜と、地軸の傾きが23.4度で、北極は夏に日が沈まなくて、私はそれを一回見てみたくて、え〜と、だから、その時に日本は昼が長くて夏至で、それは6月20日くらいで、冬至は12月20日くらいで、オーストラリアは反対で、え〜と・・・」


 


 とにかく、常に、ガチ。授業終わった後もずっとホワイトボード眺めて、私の説明を反復してますよ。これが本当にすごいんです。あ、思春期くるまでですから、必ず今の時期に楽しんでおいてくださいね。


 


 そして、その子がポツリと授業後に言いました。


 


 「ねえ、先生。うちの塾、安いですよね。なんで安いんですか?」


 「そりゃあ、俺一人しか先生いないからね。」


 「どうせ同じこと学ぶのに、ですか?」


 「う〜ん・・・ん〜・・・ちょっと難しい話するけど、塾は習う内容で値段が決定するんじゃないんだよ。先生が多いとか、受験の情報をいっぱい持っているとか、先生の実績が優れているとか、指導できるレベルとか、いろんな条件で値段が変わってくる。何より、その値段にどう納得するかが大切なんだよ。安くても、安いなりの指導しかしてもらえなかったらつまらないだろうし、高くても、授業についていけなかったり、大した指導じゃなかったりすると、払ってる意味感じないでしょ?自分にピッタリきたところが、ピッタリなんだよ。ごめん、あんまうまく説明できていないけど。」


 「私はいい。附属中行って、西高行って、いっぱい勉強できればいい。勉強好きだから。塾も楽しい。どうせ同じこと習うし、関係ない。合宿も楽しいし、実験も楽しいし・・・あ!!!明日理科実験!!!楽しみ〜!!!」


 「ははは・・・先生も1ヶ月前から楽しみにしてたよ。失敗したらごめんね(笑)」


 「絶対成功するのー!!!」


 


 最初のど鋭い質問はなんだったんだ?っていうオチでしたが、まあこの子も最近周りの友人の状況を具に察知しながら、自分のスタンスとかを明確にしておきたいような節もあります。負ける、という感覚になるのが嫌なようで、今自分が努力し、確かに積み上げているものの論拠が欲しいといった様子なのでした。


 


 自信には、根拠が要ります。それについては、今の小6とか小5でもぶつかった壁(?)の一つで、うちは何をする場所なのかということを明確にした上で、どういう時間感覚で、何を武器にして思考し、解決していく場所なのか、どの段階で何をできるようにして、何を説明できればOKなのか、結構これまでも上の学年から説明を求められたことがあります。


 


 そういうお年頃なんでしょうかね・・・