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kojinkai

悔しくて、涙もこぼれる生徒。

2016.10.20 14:54

 4年生の生徒について、連投になります。この生徒さん、やはり課題の遂行はかなりきっちりと為されています。他の生徒さんとの違いを挙げるとすれば、この子は人一倍プライドが高く、自分の能力に自信を持っています。それゆえ、できないことがあると自然と涙が溢れてきて、絶対できるようになりたいと思い、翌週までに必ずできるようになってから塾へ来ます。


 


 この子との出会いは、小学校3年生の初期の頃です。現小4では二番目に入塾された生徒さんでした。カタカナが怪しい、漢字が結構苦手、算数の文章問題も結構苦手。実際この子をどうやって組み立てていくか、低学年は人数が少ないので結構集中的に指導することができました。


 この子と一緒に指導を受けていた生徒は今でも言います。「先生、●●君への課題えげつなかったですよね、軽く僕の倍くらいはありましたから。僕でも結構多いかなって思ってたんですけど、まさかあの量を出すなんて、ありえないと思いましたよ。」そうかそうか・・・と思いましたが、あれこれ必要な指導とは・・・と考えていると欲張ってしまい、頑張れたらいいな、そうしたら力がつくな、と半分願望まじりに、嫌になったら辞めても仕方ないくらいな気持ちで指導してたのです。が、この子は一度もくじけず、一度も課題を忘れず、私について来てくれました。


 終わらせた教材は一年間で10冊あまり。うち3冊は100〜150ページクラスの、難しい問題集でした。ほとんど放置プレーで、分からなくても軽く1時間2時間はほったらかして考え続けてもらいました。それも、かなりの期待を込めた博打のような指導だったのです。


 


 乗り越えて来た自分がいる。だから、壁があるたびにそれを糧に乗り越えることができます。時に悔しい涙をホロリと流しても、絶対翌週になんとかなっているのは、この子の底力そのものでしょう。


 


 やや気をつかうタイプなのか、私との距離はまだ少し遠くにあるように思いますが、私は彼の努力や気持ちの変化を間近で感じ続けて来ていますから、ずっとこういった学問に誠実な態度であり続けてもらえたら幸いなことだと思っているのです。