英語塾内トップ。
英語が苦手すぎて、先日もSAGAテストはボロボロで(20点にも届きませんでした)、学校の授業ですら怪しかった生徒がいましたが(2週間前の小テストは2点しか取れなかったそうです)、本日行った英語の問題は、現在トップの子をしのぎ、全体で1位の得点率でした。学校の小テストも全て満点になっているようです。あれよあれよと言う間にいろんなことができるようになり、気持ちのノリ反りでここまで違うか、と驚いてしまいました。
最近は23時まで毎日居残りし、1時間私のマンツーマン指導を受けている生徒です。本来はこういう対応はしませんが、私に直接生徒自身からのお願いがあり、親御さんの送り迎えがあることを条件に行っています。彼はこの1時間、すべてを学校の英語の予習に費やしています。
「英語をなんとかしたい、だから、1年の教科書から全てやり直さなければいけないでしょうか。」
という相談がありましたので、私はこう答えました。
「そんなことはない。正しく教科書を使えば、教科書は1年からの文法を適度に復習できるようにできているし、しばらく先生と一緒にやって、どの文にどの文法事項が当てはまるのかをしっかり理解し、訳を丁寧にし分けていけば全てを見直す必要は一つもないよ。だいたい君は私立っていう環境でちゃんと指導をこれまで受けてきているし、それなりに演習もしてきているから、頭の中で混乱して整理されていないものをすっきりさせるだけでいいんだよ。
もちろん一人でやり始めるならば、1年からの復習も必要かもしれないけど、そういう手間を最小限にするために先生が君の横にいる。予習をしながら怪しい文法があれば、適宜文法問題集の該当単元を解くように指示するから、しばらくは先生を頼って学んで欲しい。勉強をする上で頼るっていうのは抵抗ある年齢かもしれないけど、今は応急処置が必要だから、全面的に一旦頼ってね。少しずつ独り立ちできるようにやっていくから、まずは生まれたてのひな鳥の気持ちで。」
今日の英語の演習後に彼は言いました。
「英語が、すごいクリアーに見えるようになったんです。特訓を始めてから、英語をもっともっと丁寧に読みたい、読めるようになりたいと思うようになって、家でもいっぱい辞書を引いてコツコツ努力を続けてきました。やっと英語の勉強について、どういう風にやっていけばいいか分かるようになって、やりたいことがたくさんあります。こんなに英語って分かりやすいものだったんですね。まだ学校の教科書は自力で予習できませんが、意味を大体ではなくちゃんと理解しなければ、正確に問題を読み解けないということがよく分かりました。今日は帰ってからもう一度訳した文を先生のスラッシュや書き込みを頼りに訳し直してみて、次の指導に向けて本文の書き取りと意味調べと、できるところまで訳をしてきます。」
おうおう、よく喋るようになったな・・・と、嬉しくなった瞬間でしたね。彼の辞書がマーカーでいっぱいになっていくのを見て、”お、これは確か前に調べたやつだぞ?”と言いながら再度調べてみて、”やっぱりこれだったか!”って確認し、実に地に足のついた学び方をコツコツしているな、という実感です。
最近の彼の口癖はこれです。
「単語を無限に書くだけじゃ、仕事率1なんですよ・・・。30回書いても30Jの仕事にしかなっていないんです。もっと仕事率の高い演習をしないと・・・。でも、学校の先生に意味のあまりないトレーニングをしたくないとは言えない・・・。”頑張ってますね!”って言われちゃったから、今更やらなくなった、なんて思われたくないし・・。」
彼が理科の仕事の計算が苦手なので、私が例えながら教えているうちに、こんな言葉を言うようになりました。
「学習の方法・内容(=N)と量(=m)の積がJ。それを時間で割ったものがW。短い時間でより効率的に学べたら、仕事率は高い。」
彼は、最近いつも仕事率を気にしながら学習を進めています。笑 こんなアホな例えでも、確かにって言って、先生って頭柔らかいですね、って褒めてくれるあたりが、彼の人柄の良さをそのまま表しています。頑張って欲しいです。