一生の友人。
一生の友人というのには、なかなか出逢いがたいですね。私自身、開業してからというもの、心身ともに余裕のない日々をしばらく過ごしているうちに、友人というのがずいぶん減ってしまったなぁ・・・と、そんな風に思っています。
あまり私は性格的にマメではないので、一定期間おいても友人認定してくれ”そうな”人を、友人と呼んでいます。両手で数えられるか心配ですが・・・(笑)。
さて、紅人会は立地が立地だからか、同じ学校の友人同士という関係がほとんどありません。様々な小学校、中学校から通ってこられています。現在の小中高の生徒を挙げてみると・・・
附属小学校
赤松小学校
本庄小学校
勧興小学校
日新小学校
神野小学校
思斉小学校
西川副小学校
成穎中学校
致遠館中学校
附属中学校
城南中学校
城西中学校
昭栄中学校
こんな感じの生徒構成になっています。遠くから通ってくださっている方や、私立や一貫校で忙しい方もいらっしゃり、それに応える指導をしなければならないと常々思いながら過ごしています。
さて、本日はそんな中でもとりわけ仲良しの生徒さんについてご紹介です。保護者の方のFBにアップされていたことをご紹介する形になります。
実は、赤松小学校の生徒と西川副小学校の生徒は、小学校3年生の時からうちの塾へ通い続けている生粋の、私のDNAをよく継承している生徒たちです。保護者の方も大変しっかりされており、お陰でどんな課題を出しても、どんな指示を出しても必ず完璧にやりこなしてくる性質を持っています。この子たちは、当初はさほどお互いを友人と意識することもなく、「たまに会うあの人、頭がいい。負けたくない。絶対に。」というくらいのライバル意識でもってお互いを認識していました。何度か合宿で2泊を共に過ごし、仲良くなったかに見えましたが、いざ授業になってみると一言も口を聞かず、ただただお互いをライバル視し、自身を厳しく律してきた経緯があります。ところが、小学生最後の合宿を経てから様子がやっと変化してきました。お互いに住所、電話番号の交換をし、休み時間もいつも一緒にいて、宿題についても、情報交換をし、確認し合う姿が見られるようになったのです。
そして、本日。赤松小学校で運動会が行われたのですが、西川副の子が見にきてくれ、一緒にお昼もいただいたということでした。そんな関係、簡単に生まれるものかね・・・と、実際保護者の方のFB投稿を見るまでは想像だにしませんでした。
この子たちは、もう3年以上もライバルでした。そして、今は性格も実力も似通っており、誰よりも信頼出来る友人だとお互いが認識しているのではないでしょうか。
今まで打ってきた合宿企画。これ、本当は当初はやらない、というのが私の主義でした。やるだけでは成績は伸びないと思っていたからです。しかし、ここまで集団が小さく、関係が近しいと条件が違っています。お互いを深く知り、信頼し合い、ライバルだと認定し、いつも一緒に授業を受けていても、同じ言葉を聞いて、私はあの子よりも知識を吸収してみせる、あの子よりも多く問題を解いてみせる、そんな気迫を常に感じるのです。それを、私のタブーを破って行った合宿を経て、彼女らは自分自身の歩み寄りにより、見事にその企画をプラスに転換して見せたのです。
自分のやったことは、生徒たちがなした結果でしか確認できないのが辛いところです。私は子どもの保護者ではないですし、成績を向上させるのが仕事ですから、細かな心の成長を喜んでも、それを仕事の成果と数えるのは早計だ・・・と、いつも遠慮してきたところがあります。
しかし、この子たちは一緒にいることによって、いつもお互いの力をより高めあえる中にあることでしょう。そして、今後、生涯、関わり続けていく関係でいるんだろうなと思うのです。
両者とも医療関係への道を目指していると聞きます。この二人の力が、日本の未来に資するように、じっと彼女らの実力を温めながら、見守っていけたらいいなと思っています。