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kojinkai

耳が痛いコラム。

2016.09.20 14:46

 今月号のコラムは、特に私立生や公立一貫校生には耳の痛い内容だったらしいです。以下、お便りのコラム欄の文面の抜粋です。


 


よく「勉強について、何をどうやればいいか分からない」という質問を受けます。私はこういう質問が出るうちは、きっと質問をしてきた子は”勉強”をしたことのない子なんだろうと思います。


勉強の手順など決まっています。”分からないところを分かるまでやる”。”覚えていないところを覚えるまでやる”。この一点に尽きます。


例えば、英単語。これは私はとても不思議なことのように思うのですが、教科書に書いてある単語をほとんど覚えていない人ってなんなのでしょうか。しかも、習ったばかりの単元の単語です。ちょっと本気出して覚えてみてください。そんなに覚えておくことは難しいことでしょうか?予習も行い、授業も受け、復習で何度も書く機会があったはずです。しかし、覚えていないということは、それを本気で覚えようと”自分の意思で”時間を割いたことがないんじゃないでしょうか?こういった単純暗記は、自分の学習に対する姿勢を測るのにピッタリです。


漢字テストもそうです。こんなもの覚えてしまうだけなのだから、時間を割いて自己テストまで行えば満点とれるのですよ。惜しい、とか言っているうちは、他の教科も”惜しい惜しい”って言うのでしょう。”惜しい”という言葉の裏には、”実はやったらできるけどね”という自信が見え隠れします。が、よく考えてみて欲しいのです。それは、単なる惜しいだけの人間なのです。さらに言えば、真面目にコツコツ努力を続けられる人の方が周りに良い影響を与えるから、むしろ好評価を受けることが多いのです。


さて、これは大切なことなので生徒たちにも理解していてもらいたいのですが、手抜きというのは、習慣になりがちです。振り返ってみてください。学校の定期テスト。勉強している時に、”まあいいか”って何回思いましたか?国語は何をしていいか分からないから”まあいいか”、数学はワークで解けないところがあったけど”まあいいか”、理科は公式を覚えきっていないけど”まあいいか”、社会は漠然と言葉を覚えているだけだけれど”まあいいか”、英語は単語を全部書けないけれど”まあいいか”ーそうやって、積み上がったものの結果に対して”まあいいか”って思ったら、もうそこで成長が、変化が、ストップしてしまうのです。何もかもが中途半端なまま進んできている様は、経験値を貯めてレベル上げをしていないのに、あるいは道具も持っていないのに、いきなりラスボスと戦う裸の勇者のようです。どうせやられるのに、強制的にバトルをさせられる、と思うテストのどこが楽しいのでしょう。


話がやや長くなってしまいました。テスト対策の仕方が分からないとかいう人もいますが、君たちは何をするべきかよりも、何をしていないのかに気づくことが大切なのです。20点も30点も点数を上げることは、そんなに難しいことではありません。君たちが常日頃何を考えて学習に取り組んでいるのか、その姿勢次第で臨める限界まで、とりあえず到達してみてください。結果が出れば、習慣も変わります。手抜きの習慣があったことすら忘れて、ボスを倒しに行く喜びがふつふつと湧いて出てくることでしょう。


 


結構お子様にコラムを読ませているご家庭が多いと聞きますので、そういうご家庭向けにコラムを書いています。本当は保護者の方よりも子どもさんの方に読んでもらいたいのです。