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kojinkai

「成績が上がると、人は変わるんですね。」

2016.09.20 14:31

 「友人が、成績が上がってからすごく調子に乗ってるんすよ!」


 


 その言葉に対し、パーリーピーポーの彼は牽制します。


 


 「お前、それは違うよ。あいつは努力して結果を出した。しかも、北陵行こうかなとか一年前は言っていたあいつが、俺らと同レベルだったあいつが、北高を目指せるレベルになってる。だから、俺らにあいつを咎める権利なんてない。黙って力を貯めるしかない。」


 


 ほう、そんなことを言うようになったか・・・と、驚きながら会話に聞き入っていました。そして、彼はこう私に尋ねました。


 


 「先生、やっぱり成績が上がると何か変わるものなんですか?」


 


 「君はもう変わってるんじゃないの?自分でそれに気づいていなければ、その質問はしないよね。変わったということを確かめたいんでしょ?君は事実変わったと思う。だって、今は勉強すればするほど結果が出るって思って目の前のことに取り組んでいる。そして、もっと頑張ってみたいって思い始めているだろう。だから、今日も塾に来ているし、明日も来ようって会話をしていた。以前の君にはない行動や言動がいっぱいだ。ポジティブなうちはどんどん変化する。期待してるよ、楽しみだ。」


 


 彼が一番苦手な教科は数学だという。そんな彼は言っていました。


 


 「今学校の先生は成績上位者に合わせて授業をしているから、自分みたいに苦手な生徒には、実際それを理解しようとしても耳に入ってこないんです。だから自分は先生が話している時間、例題と練習問題を何度も解いて理解するようにしました。そうしたら、しっかり何かが分かった気がして、前より授業が楽しくなりました。」


 


 「それは正しいことかもしれない。でも本当は、予習していって、先生の話すら支配できる準備をした方が賢明なんだよ。”そんなの知ってる”と斜に構えながらも、面白い発見があればそれを自分のものにしていって、よりいっそう同じ時間を有効に使えてると思わない?だから、塾で自習する時間予習してみたら?」


 


 「確かに・・・・先生頭いいですね!」


 


 「いや・・・別に・・・。笑」


 


 伸び盛りの人間の、異様なポジティブさは見ていて面白いです。あとは、舵取りをしっかりしながら彼の理解度合いをしっかりテストで測っていくことですね。気持ちの面でのサポートだけなら、ここでなくてもできますから、彼が分かっていないことをどう分かるように仕向けるか、何をどうしたらいいかを考えられるように仕向けるか、そればかりが頭を巡る日々です。