満点獲得記録。
こんな小さな塾で、生徒の順位を並べたところで全く意欲が湧かないですね。大手の塾のように生徒数が多いならば、そりゃあ並べて価値のある数字というものもあるのですが、小さい塾ですと満点や成績伸び率だけが価値のある数字です。
本日は、2学期始まってからのテストで満点を取った生徒の名前の掲示を行いました。初めてのことですね、こういう掲示をしたのは。今回は2名だけだったのですが、塾に入るや否や全員がその紙を発見し、
「これはなんですか!?」
と小学生中学生問わず、質問の嵐でした。満点っていうのは、結構エグいんです。中学生にもなると、その満点という数字の取りづらさが身にしみてわかると思います。たった1点落としたら取れない。完璧、パーフェクトの証なのです。今回は、私立生と公立一貫校の生徒が満点を取ってきたということで、いよいよ全体に火がついた感じになりました。公立でいう満点っていうのと、その難易度が異なるんです。身近にいる普通と思っている友人がそういう結果を残しているということもあり、興味関心の度合いが全く異なります。
私立生については、学年でも希少な満点だったということでしたが、私がそれを聞いたのは親御さん伝手であり、まあこういう報告も逆に嬉しいかな、と思ったりもしていました。公立一貫校の子は、「課題テストですし、学年で13人も満点がいて、こんなの簡単なテストでしたから・・・」とずっと恐縮してましたが、彼はミスの多い生徒で、なかなか満点を目指そうにも一歩届かないことが多かっただけに、まあ別にさほどおおっぴらに褒めもしませんでしたが、満点保持者の二人しか書かれていない紙をまじまじと見ながら、次も絶対・・・という感覚を持ち始めていることを感じました。
何よりこう言った報告が続くと、目指せない数字ではないという感覚が全体に芽生えてくるので、非常に環境へ良い影響を与えています。先日から続いている200点アップや100点アップ、そういう報告の連続の中で、「俺たちはやれる」感覚が非常に高まり、授業の集中力が上がってきていることを嬉しく思っています。
話は変わり、中1の英単テストのエピソードです。
「君たちさ、一問ミス、しかもさ、スペリングのたった一文字のミスで毎回点数落としすぎだよね。テストのルール変える?一問ミスでも合格っていう感じにしたらするする進むんじゃない?先生はそれでサクサク進んでいくのもいいと思うけど、これは俺が決めてもしょうがないから意見が聞きたい。」
私はそう尋ねたのですが、
「いえ、先生。出来ていないことを残したままにしたくありません。英単テストについては、できるまでテストしたいです。」
って即答したのが印象的だったのです。全テスト合格までのスパンを示し、割と余裕のあるスパンだったという経緯もあるのですが、生徒たちが全員揃ってその意見を言ってくれたことが、私にとっては嬉しかったんですね。
完璧じゃないけど、突き進んでみて、振り返って、それで理解をし直しながらやってみるものと、一つ一つ積み上げて、完璧を積み上げて、そうやって自分の理解を作っていきたいというものと、しっかり分けているんだということを感じたわけなのです。
・・・満点っていい響きですよね。