並列回路の理解の仕方。
並列回路の基礎的なオームの法則の計算が
なかなか上手くいかない場合、おそらくは
並列回路っていうのがどういう電流の
流れ方をするのかということが理解できていないのでしょう。
並列回路は、どの電熱線にかかる電圧も等しいって
これを暗記しようとしている生徒がいるのには驚きます。
それでもいいのですが、結局どっちだったっけ?って
言ってあまり知識が血肉になっていないのが現状です。
教科書に載っているように、
「V=V1=V2」とか言われても、ピンとこないのです。
(というか、ちゃんと説明してあるのですが、
生徒はこの最終的な抽象化された式ばかり見て
覚えようとしてしまうのが大半です。)
そういうときは、こうやってしまいます。
「まずは一筋ずつ考えろ」って。
回路というのは、電源から始まる
一つの道筋について考えるのがベースになっており、
中学受験においてはこのように指導をします。
つまり、小学生向けの指導は間違いなく
こうやってスタートするのです。
調和平均や、式変形した和分の積とかいう教え方もありますが、
実際はそれは基礎学習段階には早すぎます。
上段を流れる回路。下段を流れる回路。
これらを別々に一つの回路として考えてあげるのです。
そうすると自然と、必然的に、
電圧は等しいと考えられるようになるのです。
「この計算に慣れてきたら、
調和平均を使ってみたり、和分の積で解いてみたり、
あるいは逆比で解いてみたりしてもいいと思う。
でも、並列回路は一筋の道を独立したものとして
まずは考えてあげるところから始めてほしい。
そうすると、全部すっきり言って楽しくなるはずだよ。」
今日も生徒はとってもすっきりした表情で
帰って行きました。
なんにしても、この単元をないがしろにして
先へ進んでしまった子は多いでしょう。
入試頻出事項ということもありますが、
電池なんていうありふれたものを具体的に理解していくのは
生活をしていく上でもそんなに悪い話ではありません。
必ず正確に理解していきましょう。